ジセダイセレクションズ

天才、異彩、鬼才…どんな言葉で評せばいいのかもわからない、型破りな21歳のシンガーソングライター、おおたえみりさん。「君は間違っていたんだ　関東弁の集合体　君は間違っていたんだ　ずっと間違っていたんだ」（『集合体』より）不安定にうねるメロディに、まっすぐな言葉。不協和音を多用し、音楽のルールに縛られず猛然と自分の世界を飛び回り、感じたままを聞き手に叩きつける。自由だけど苦しさもある、この不安定な才能がどこに向かうのか、とても気になります。

少し不思議な離島に住む、人魚になりたいと望む女の子の物語。作者は本作で第55回群像新人文学賞優秀作を受賞した片瀬チヲルさん。若干21歳ながら、完成された世界観を持ち、鮮やかな描写で読者をそこに引きこむ。紡ぐのはしかし「普通の恋物語」ではない。それでいて“フツーの女の子”が共感できる感覚も、ちゃんと含まれていて…。小説家としての器をすでに持っている人なんだなと感じます。

メンバー全員中学の同級生で現在21歳。これから大ヒットの予感がする、新星バンド。ビジュアルがいい上、それぞれ楽器の腕も一流！　ストレートなラブソングが多い中、私が好きなのはハマ・オカモトさん作詞の曲。「それにそこのアンタ　アンタ以外誰も見ていないブログに　自撮りまで載せて更新するな」（アルバム内『Are You Happy？』より）…激しい感受性を、単なる若さでは片付けられないパワーを持ったバンド。