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HOME > ジセダイ編集部 > エディターズダイアリー > 「就活」にびびってるのは、企業も同じ。

エディターズダイアリー

「就活」にびびってるのは、企業も同じ。

今井雄紀
2015年03月09日 更新

 

3月あたまの新卒ナビサイトオープンを持って、
今年も就活が本格化しはじめました。

毎年大手二社がしのぎを削っている「掲載社数」をみに行ってみると、
リクナビの掲載社数は1.2万弱、マイナビは1.4万強。

かぶっている会社もあると思われますが、
少なく見積もっても2万社以上の会社が、
今年も新卒採用をする意思を持ち、
表明しているということになります。
すごい数ですよね。

でもね、よく考えてみて欲しいのですが、
日本の企業って大中小合わせて400万社以上あるんですよ。
そのうちの5%しか新卒採用をしていない、とも言えてしまうのです。
もちろん、ナビに載せずに募集しているところもありますが、
それは少数派。
採用してもすぐ使えないし、
しばらくは赤字を垂れ流すだけの存在となってしまう新卒採用は、
企業にとってかなりハードルの高い、ひとつの「勝負」なのです。

2008年、リクルートの関連会社に
「ディレクター(リクルートの媒体の広告をつくる人)」
として採用されたぼくは、
半年間の営業研修を命じられます。
行き先は、「新卒採用開発部」。担当は「新規」。
他でもないリクナビのお客様を増やす仕事です。
それも「新規」なので、「新卒採用をやったことがない」という企業への営業でした。

神奈川県全体が担当エリアで、片っ端から電話をかけました。
会社で資料づくりしてると、
「日中は電話かけろよ! 資料なんて夜作りゃいいだろうが!」
と部長に怒られたり、
やっと取れたと思ったアポが足柄の奥地(上京直後で土地勘が皆無でした)で、
ほぼ終日つぶして行ったものの、事務のおばちゃんと2時間話して
帰ってくるだけになってしまい、戻って庶務のお姉さんに
「ZD(全然だめ)だったぁ!? 交通費の無駄遣いしてんじゃねえよ!」
と怒られたり……。
まあ、怒られてばっかりだったのですが、毎日神奈川の中小企業に提案に行っていました。

同期が次々と「初受注!」、「目標達成!」を決めていくなか、
ぼくはその兆しすら見せることができず、日に日に萎縮していきました。
3ヶ月が経ったタイミングで行われた
フロアでの納会(ピザと寿司とビールが出る)に出たくなくて、
わざと遠目のアポを入れて、帰社時間を遅らせたこともありました。
それすら見透かされて、またリーダーに怒られたんですけども……。

そんな中出会ったのが、横浜の部品メーカー、A社でした。
A社は、超大手メーカーを定年退職したエンジニアふたりが
組んで立ち上げた会社で、取引先にはJAXAがいたり、
当時人気だった国産PCメーカーがいたりと、
学生から見ても魅力十分な業務内容。
「うちの商品を使ってもらえれば、採れる!」と、確信がありました。
あとは、企業側に、育てるだけの金銭的・人員的体力があるかどうかです。

アポ取りに成功し、意気揚々と訪問すると、
そこで待っていたのは、
「ガンコオヤジ THE ORIGIN」という感じの副社長(67)。
「社内が活性化します!」
「御社の企業文化にどっぷり浸かってくれます!」と、
新卒採用の話をしても「要らない」の一点張りで、
とりつくしまもありません。

仕方が無いので最後に中途やアルバイトの需要がないかを聞こうと、
「人事について、何か困っていることはありませんか?」と投げかけたら、
「後継者がいない……」と、ぽつり。
詳しく聞かせてもらうと、こんな話でした。

「従業員は20名そこらいてみんな気のいいやつだけど、
次の社長になれるような技術者がいない。
わたしと社長は、働けてもあと10年。
その間に一刻も早く次期社長を見つけて育てないと、
この会社はなくなってしまう……」
この瞬間、自分の商品の話ばかりで課題を聞き出せなかった
自分のヒアリング能力のなさに愕然としたのですが、
すぐに切り替えて、「それ、新卒採用で解決できますよ!」と熱弁。
その場で、「やってみるか……」と前向きな言葉をもらい、
無事初受注を頂いたのでした。

新卒採用に向けてテンションの上がった副社長は、
翌年のナビ掲載開始が待ちきれず、
近く行われる、オプションの合同説明会にも出展を希望。
「この時期(内定式直前)は、理系の優秀層はあんまり残っていませんよ」とお伝えしましたが、
「誰も採れなくてもいいから」の言葉に甘えてこちらも受注。

誰も期待していなかったその合同説明会で、
「御社が扱っている素材の研究をしていました! 経営にも興味あるんです!」という、
イギリス帰り(だから内定なかった)の超優秀な理系学生の採用に成功するのです。
経営者の勝負強さすごい。

その時採用された方は、6年経った今も、
その会社の次期社長候補として、活躍中です。

長々と昔話をしてきましたが、
学生のみなさんには、

・ナビサイトに載っている企業は、それだけですごい
・「幹部候補生募集」は嘘じゃない
・天職は、どこに転がっているかわからない

ていうようなことを意識しておいてもらえると、
いいことあるんじゃないかと思います。

あと、この話とは一切関係がないですが、
最近『内定童貞』という書籍の編集を担当しました。
著者の中川さんに就活の本質を突きまくってもらってますので、
こちらもぜひ。

アシスタントエディター

今井雄紀

みんな友達リア充エディター!

今井雄紀

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86年生まれ(早生まれ)。滋賀生まれ滋賀育ち。大学では、京都でロックのイベントをしつつ、マネジメントについてまじめに勉強。就職を機に上京し、新卒でリクルートメディアコミュニケーションズに入社。営業→ディレクターを経験した。「Webと紙の書籍、イベントを組み合わせた新しい出版事業をつくる」という志に共感し、2012年5月、星海社に合流。主な担当企画に『アニメを仕事に!』、『声優魂』、『キャバ嬢の社会学』、『夢、死ね!』、『内定童貞』、『百合のリアル』、『あなたのプレゼンに「まくら」はあるか?』、『サマる技術』など。都内は自転車で移動。好きなチェーン店はコメダとねぎし。尊敬する人物は、小谷正一。

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