新成人のみなさん、おめでとうございます!
今日から大人ですね。
大人になれそうですか?
別にならなくてもいいと思いますよ。
僕(ら)なんか、未だになれてる気がしません。
なりたいとも、あんまり思っていません。
まあでも、「ご飯さえ食べられるなら、何するか自分で選んでいい」という状態を「大人」と言うのであれば、
大人になるのは、けっこう楽しいものです。
何か作りたい人は、それをお金に変える方法を。
社会をよくしたい人は、それと自分の人生を繋げる方法を。
働くのが嫌な人は、働かないですむ方法を。
それぞれやり方があるとは思いますが、
きちんと考えてメシのタネを選んだ人は、
みな一様に楽しそうで、かっこいいです。
すでに働いている人もそうでない人も、
働く気のない人も死にたいと思っている人も、
「どうすればストレスなく暮らせるか」、
「“どんなにストレスがかかってもこれができれば忘れられる”ってものは何か」といった観点で色々考えてみると、
何か発見があるかもしれません。
そして、できれば行動を。
さて今日は、そんな新成人のみなさんのより楽しい人生を祈念し、
“どんなにストレスがかかっても面白い才能を世に送り出せれば忘れられる”ジセダイ編集部から、情報のプレゼントです。
ジセダイ編集部が選ぶ、『新成人に送る武器としての教養』。
星海社新書と、それ以外から、各1冊ずつセレクトさせて頂きました。
機会があれば、書店で手にとってみてください。
星海社新書に関しては、リンク先で試し読みが可能です。
また、それぞれの名前をクリックすると、年表が出ます。
僕らが20歳のときどんなだったかも、よかったらご覧くださいませ。
槙田雄司『一億総ツッコミ時代』
紅白の『あまちゃん』コーナーで盛り上がるタイムラインや、初詣に行く人、成人式に振り袖・袴姿で行く人を冷めた目で見ていたりしていませんか? 昔の僕は、そんな感じでした。なんとなくきている「流れ」に乗るのが嫌で、いつもそっぽを向いて俯瞰した(風の)コメントをするプチ評論家。いやー、全くもってカッコ悪い。この本は、現代日本を「ツッコミ高ボケ低」と定義し、「ボケ(=ベタをちゃんとやること、枠からハミだすこと)」ることの素晴らしさ、尊さ、かっこよさを説きます。没頭は正義。
博多大吉『年齢学序説』
ダウンタウンが「ガキの使い」を始めたのも、とんねるずが「おかげでしたっ(旧おかげです)」を始めたのも、野茂がメジャーに行ったのも、三浦知良がはじめてJリーグMVPを獲ったのも、全部26歳だって知ってました? この本では、「26歳の法則」に気づいた芸人博多大吉さんが、数々の実例をもとに、年齢と成功の関連性について論じています。新成人のみなさんにとっては、ちょうど5年後の話。その時何をしているべきか、この本から逆算してみるのも一興です。
原田実『オカルト超入門』
本書は単なるオカルト本ではありません。UFO流行の背景には、冷戦によるソ連への恐怖があった──など、その成立の背景に注目しているのが特色です。本書を面白く読みながら、「江戸しぐさ」「水からの伝言」など、したり顔で日常生活に入り込む擬似科学・擬似人文科学を見抜く事に加え、「何故それらが流行するのか」を考える能力を身につけられるでしょう。いまを生きる皆さんが、自分の頭で考えて生きていくための助けとして、一読していただければ幸いです。
森浩一『僕は考古学に鍛えられた』
昨年逝去された考古学界の重鎮・森浩一氏が若き日を綴ったのが本書です。戦時下の厳しい状況の中、独学で考古学を学び、登呂遺跡の発掘に学生の身ながら手弁当で参加、以降目覚ましい業績をあげた森氏の哲学は、まさに生ていくための武器の宝庫です。「自分の人生は自分で決める」という、『武器としての決断思考』でも述べられている普遍的テーマが、実体験を通じて語られてもいます。若き日の座右に置くべき一冊だと考えます。
瀧本哲史『武器としての交渉思考』
学生時代、友人同士の会話のなかで“交渉ごと”を明確に自覚するようなことは滅多になかったように思います。しかし、社会に出て仕事の会話をするようになると、無理を通したり、相手からの無理を飲んだり、なんとかお互いの利害を一致させたりと、その難易度は状況によって大きく異なりますが、基本的な会話の多くが“交渉ごと”に直結している、ということに気づくことになります。さて、新成人の皆様が最初に迎える大きな“交渉ごと”は、自分を売り込むという新卒の面接になるのではないでしょうか?ぜひこの本で交渉を知り、面接をはじめとするこれからの人生に大いに役立てて下さい。
高野登『リッツ・カールトンが大切にする サービスを超える瞬間』
最初の面接のときに「編集者の仕事は才能サービス業だ」と言われたこともあり、星海社に合流後、“サービス”ということについてしばしば考えることがありました。今でも折に触れ、「基本のキ」として立ち返ることにしているのですが、編集者に限らず、多くの仕事は「支払ったなにかの対価としてお金を得る行為」である以上、その相手が人なのか物なのかはわかりませんが、必ずなにがしかの“サービス”を求められることになるのではないかと思います。“サービス”をするということは、考え、想像し、実践することだ、ということをこの本は多くの例を引きながら強く語りかけてくれます。新成人の皆様のこれからに、間違いなく役に立つ一冊です。
古賀史健『20歳の自分に受けさせたい文章講義』
新成人のあなたにとって「いつ読むか? 今でしょ!」と言わんばかりのタイトル名。残念ながら社会人になると、言葉では1分で説明できるような内容を、メールや稟議書、プレゼン資料、概要書などといった「文章」で延々と書く必要が出てきます。そこでうんざりしてしまうのではなく、「よし、書いてみよう!」と思わせてくれる素敵な本です。
楠木健『経営センスの論理』
「センス」と「スキル」の違いを一言で説明できますか? 新成人になってこのジセダイを読んでいるあなたはおそらく「意識の高い」20歳でしょう。そういう人は真面目で向上心が溢れているので、将来に役立ちそうな資格の勉強をしたり、TOEICで高得点を目指したりしているかもしれません。もちろんそれ自体はなんら悪い事ではないのですが、それは「スキル」である、ということを認識しておいて損はありません。仕事には絶対に「センス」が必要で「スキル」だけではうまくいきません。「じゃあセンスって何なの? どうやったら磨かれるの!?」と思ったらこの本を読みましょう。
『面接ではウソをつけ』菊原知明
もう就活の話とか意識の高い話はやめてくれよ〜、と思ったそこのあなた! 本書が提唱するテクニックは、就活だけでなく合コンにバイト等々、日常生活の中のあらゆる対人関係に有効なのです。
口ベタでいい、コミュ障でも今すぐ実践できるテクニックとは……是非この本書を手にとって確認してください。
『モダンガール論』斎藤美奈子
女性には出世の道が2つあります。それは社長になって経済的に成功するか、社長夫人になって家庭的に成功すること。明治以来100年間、この2つの出世の間でいかに右往左往してきたかを紐解いた1冊。しかし女性に限らず、己の出世願望を満たそうとする素直な欲望こそが人も社会も変えるということを教えてくれます。生意気と思われてもいいから貪欲に生きよう!! そんなガッツが湧いてきます。
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