「話せるのに書けない!」人のための“文章の授業”
どうすれば自分の気持ちや考えを「文章だけ」で伝えることができるのか? この授業のスタート地点はそこにある。そう、僕らは「話せるのに書けない!」のだ。人に口で伝えることはできても、それを頭の中で文章に変換しようとすると、とたんに固まってしまう。メールの一通すら、うまく書けない。「話すこと」と「書くこと」はまったく別の行為なのだ。決して「同じ日本語じゃないか」などと思ってはいけない。この授業では、現役のライターである僕が、現場で15年かけて蓄積した「話し言葉から書き言葉へ」のノウハウと哲学を、余すところなく伝えていく。学校では誰も教えてくれなかった“書く技術”の授業をいま、始めよう!
1973年福岡県生まれ。かねて映画監督を夢見るも、大学の卒業制作(自主映画)で集団作業におけるキャプテンシーの致命的欠如を痛感し、挫折。ひとりで創作可能な文章の道を選ぶ。出版社勤務を経て24歳でフリーに。30歳からは書籍のライティングを専門とする。以来、「ライターとは?翻訳者?である」「文章は?リズム?で決まる」を信念に、ビジネス書や教養書を中心に現在まで約80冊を担当。編集者からは「踊るような文章を書くライターだ」と言われることが多い。多数のベストセラーを手掛け、インタビュー集『ドラゴン桜公式副読本16歳の教科書』(講談社)はシリーズ類型70万部を突破。本書は単著デビュー作となる。
人は「○○だから△△できない」のではなく、「△△したくないから○○という原因をでっちあげる」と喝破するアドラー。「トラウマなど存在しない。過去になにがあったかなど関係ない」とする彼の?目的論?は、人生にいっさいの妥協や言い訳を許さない。まさに「20歳の自分に読ませたい」一冊。
現象学は「自分の頭で考える」を、もっともダイレクトに問いかける学問だろう。著者の竹田青嗣氏は、フッサールの現象学を起点に「竹田現象学」と称される独自の理論にまで昇華させている。NHKブックスの『現象学入門』と併せて読むとより理解が深まるが、一冊となればこちらをおすすめしたい。
小説を書くとはどんな行為なのか。そして小説を読むとはどのような行為なのか。その醍醐味を教えてくれる、知的興奮に満ちた一冊。ぜひドストエフスキー『罪と罰』を読み終えた直後、物語の記憶が生々しいうちに読んでいただきたい。「読む」という行為の能動性、奥深さに打ちのめされるはずだ。
「言葉」と「心」の正体に迫る著者の代表作。ドーキンスによる「自分の専門分野について、こんなふうに書けたらどんなにいいか、と専門家なら誰でもため息をつかずにいられないだろう。一般の読者にとってわかりやすく、しかも、専門家が読んでも新鮮な驚きに満ちている」という推薦文がすべてを表している。
彼女に勝る「文章のお手本」はいないのではなかろうか。彼女のすごさは、着眼点の鋭さでもユーモアの質でもなく(もちろんそれもとんでもないのだが)、論の軸がまったくブレない文章の精度にある。今回ぼくが『20歳の自分に受けさせたい文章講義』で述べたすべての条件を軽々と超えた、最上の教科書だ。
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