ミリオンセラータイトルズ
2012年03月08日の企画
僕は昔から、深夜のマクドナルドに最高のエンタテインメント性を感じている。人間の生々しさが凝縮している。そして、「いま」という時代を確実に切り取っている。以前、麻雀のあとに深夜27時のマクドナルドを訪れたら、隣の席で明らかに宗教勧誘らしき女性が、サラリーマンらしき男性に対して、いかに自分の宗教が素晴らしいかを説明していた。していたんだけど、男はず~っと、うつらうつら寝ていた。寝ている相手に対して、らんらんと目を輝かせながら「これは○○で、○○なの!」と女性は語る――なんてシュールなんだ。反対側の座席に目を向けると、ヤンキーがいる。モンハンをやっている大学生がいる。司法試験の勉強をしているヤツもいる。始発待ちのおっさんもいる。深夜27時のマクドナルドから見えてくる「ニッポン」は面白いと思う。
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星海社新書 初代編集長
星海社新書OB。
新卒で光文社に入社し、『さおだけ屋はなぜ潰れないのか?』『99.9%は仮説』『若者はなぜ3年で辞めるのか?』『非属の才能』(すべて光文社新書)など、自分と同世代以下に向けて、メッセージ性が強く、かつ読みやすさにとことんこだわった本を作り続ける。2010年春に杉原幹之助・太田克史の両氏と出会い、「星海社で共に戦おう」と誘われ、3カ月悩んだ末に移籍を決断。星海社でも「新書」をベースキャンプとしながら、出版界の「高み」への登攀を目指す。新書編集歴9年の新書バカ。新書こそがノンフィクションの完成形であると信じて疑わない。尊敬する編集者は、戦後最大の出版プロデューサー・神吉晴夫。好きな言葉は、「俺は有名人と称する男のおこぼれは頂かぬ、むしろ無名の人を有名に仕あげて見せる」(神吉晴夫『カッパ大将』より)。
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