星海社新書は、知的好奇心を満たすだけでなく、次世代を担う若い世代が、自らの力で未来を切り開いていくための「武器」としても使える知のかたちを、シリーズとして本にまとめていきます。
思想の〈ダーク〉な最前線、ニック・ランド
「新反動主義」あるいは「暗黒啓蒙」と呼ばれる、リベラルな価値観に否を突きつける暗く新たな思想潮流は、現代において陰に陽に存在感を示しつつある。本書では、その捉えがたい核心に三人の重要人物から迫っていく----ピーター・ティール、カーティス・ヤーヴィン、そしてニック・ランド。とりわけ哲学者ランドの思想に分け入ることが、本書のさらなる目論見である。ランドと、彼が率いた研究グループCCRUの影響圏は、「加速主義」「思弁的実在論」など近年の思想動向から、多様な領域における文化的プレイヤー、「ヴェイパーウェイヴ」のような文化現象にまで広範に及ぶ。〈ダーク〉な思想に目を向けて、初めて見えるものがある。
その装備(スーツ)で世界と闘えるか?
僕が考える「スーツへの投資」とは、ブランドモノに闇雲にお金を投じることでもなければ、トレンドを逐一インプットすることでもない。それは「スーツに対する正しい知識を持つ」ということだ。センスとかトレンドといった曖昧なものは一切必要ない。 正しいスーツ姿は、誠実さを表し、あなたを信頼に足る人物に見せてくれるだろう。言葉や文化がわからなくても第一印象は一瞬で決まる。だからこれから世界で活躍したいと思っている若者にこそ正しいスーツの知識が不可欠だ。ビジネスに必要かつ十分な実践的知識を詰め込んだ本書を活用してほしい。
グラビアアイドルという職業に、みなさんはどんなイメージをお持ちでしょうか。「可愛くて胸さえ大きければ水着姿を見せるだけでお金を稼げるんだから"楽"だよな」と思っている方もいるかもしれませんが、現実はめちゃくちゃ厳しいのです! 芸能界では地位が低く見られがちな私たちの仕事で"稼げる"人は、ほんのひと握り。雑誌のグラビア、テレビの一席を巡り、熾烈な競争が繰り広げられるグラビアアイドルの世界を生き残るには打算的な"戦略"が必要でした。本書では、お尻の自画撮りをSNSに拡散し、「#グラドル自画撮り部」を立ち上げグラドル界をサヴァイヴしてきた私が編み出した、SNSによる自己プロデュース術と仕事論をお届けします。
戦国時代を体現する戦国大名・小田原北条氏五代一〇〇年の興亡
伊勢宗瑞(北条早雲)の伊豆討ち入り(一九四三)に始まり、秀吉による小田原合戦(一五九〇)において没落するまで、五代一〇〇年にわたって関東に覇を唱えた北条氏(小田原北条氏、後北条氏)は、戦国大名研究において常に中心的存在となっている。存在期間の長さ、残存史料の豊富さなどの点からいって、「戦国大名とはなにか」を考える際には、まずは北条氏について解明することが求められるゆえである。早雲の「伊勢素浪人説」否定よりはや三〇年。戦国大名研究の第一人者が、北条五代の政治動向を中心に叙述した通史に、旧版では未収録であった増補原稿を追加。最新の研究動向を反映し、新書として三たびこれを世に問うものである。
子どもたちを守るために、「知の防壁」を身につけよう
子育ては、人生の一大事業であり、社会にとっても重要なことがらです。しかし、「我が子を大切に育てるために、どうするのが最善なのだろう」と悩んだ末に、ネットや口コミで流れる怪しげな情報にすがり「よかれと思って」それを推進すると、結果的に子どもたちを不幸にしてしまいます。親、そしてすべての大人たちに必要なものは、根拠のない情報を鵜呑みにしない「知の防壁」、つまり「正しい知識」と「論理的思考能力」です。本書では、各分野の専門家たちが育児・医学・食・教育などの分野にわたり世に流布するデマを論理的に糺し、正しい知識を提供します。本書を座右に、子どもたちを守るためのスキルを身につけていきましょう。
限界寸前な全現代人に捧ぐ、「やること」のさばき方
私たちは、ビジネスからプライベートまで、「やること」が日々大量に降り注ぐ「やること地獄」な現代社会を生きています。膨大な「やること」を前に、立ち尽くしてしまうことも少なくないでしょう。そんなときこそ「タスク管理」の出番です。タスク管理とは、簡単に言えば「やること」のさばき方のこと。本書では、タスク管理がなぜ必要で有用なのか、その本質的な解説や、効き目も向き不向きも多種多様なタスク管理の「道具」を具体的に紹介するだけにとどまらず、実践上の注意点や、失敗時のリカバー方法まで伝授します。"万能薬"ではないけれど、確実に人生の助けになるタスク管理。さあ、あなたも今日から始めてみませんか?
コミュ障だからこそ評価されるための面接技術を伝授!
日本企業の新卒採用では、必ずと言っていいほど「面接」が存在します。初めて会った面接官に自分の人生を根掘り葉掘り聞かれる異様な状況に、緊張しないなんて無理な話です。エントリーシートや筆記試験は通っても、面接を突破できない。実力はあるけれど、コミュ力不足で落とされてしまう就活生は後を絶ちません。ですが、実は面接は精度が低いとデータ的に証明されているレガシーな採用手法なのです。しかし日本では未だに重視され続け、ダメ面接官によるダメ面接が横行しています。そこで本書では、面接という魔境で振り落とされてしまうコミュ力に自信のない就活生に向けて、ダメ面接官をイチコロにする劇薬の面接戦略を伝授します。この攻略術を使えば、コミュ障だからこそ内定できる!
世界の4人に1人がイスラム教徒になる時代
皆さんはイスラムにどんなイメージをお持ちですか? メッカに向かって祈りを捧げる人々、ベールをまとう女性、遠い世界のちょっぴり怖い人たち......? メディアで取り上げられるイスラムは極端なものばかりなので、ネガティブな印象を持つ方も少なくないでしょう。そこで本書では、イスラムがいつどのようにして生まれたのか、その歴史的背景を紐解くことで、イスラムに対するステレオタイプなイメージをリセットし、よりよいお付き合いのためのヒント探ってゆきます。我々が知らないうちに身に着けていた、偏見や思い込みというベールを、一旦脱いでみませんか? きっと、多様で豊かなムスリムの姿が見えてくるはずです!
戦時下の「文化工作」は、いかに手塚治虫を育んだのか?
戦後に花開いた日本映画の担い手たちは、元をたどれば共通の歴史的・文化的体験を有している。東宝が映画を用いて行った戦時下の「文化工作」もその一つであり、あの手塚治虫もまた、それら先鋭的な映画理論やロシア・アヴァンギャルド運動を貪欲に吸収した人物であった。本書では、種々の新史料の発見を通じて、手塚をそれら戦時下のメディア理論の文脈から新たに捉え直すことで、彼の戦後の営みを再解釈せんとするものである。執筆にあたり助力を得た映画史家・牧野守氏の貴重なインタビューや、氏が執筆したTVアニメ『鉄腕アトム』幻の第一話脚本も収録。
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