星海社新書は、知的好奇心を満たすだけでなく、次世代を担う若い世代が、自らの力で未来を切り開いていくための「武器」としても使える知のかたちを、シリーズとして本にまとめていきます。
悪名高い国語新指導要領は「近代文学の出番だ」と言っている!?
2022年から実施予定の高等学校学習指導要領(新指導要領)において、国語科は大幅な改革が断行されます。その目玉は、マニュアルや契約書といった「実用的」な文章を役立てるための「論理国語」設置にあり、「文学国語」は軽視されるのではないか、と受け止められました。ところが新指導要領には、国語科は「他者と社会の中での関わり方」の涵養が目標だと書かれています。それこそは、明治期に成立し「転スラ」にまで至る日本の「近代文学」が一貫して問い続けてきたものに他ならないのです。「私」が「社会」の中で「他者」と生きる手立てを理解するツールとしての「近代文学」。その読み方を学ぶために、まずは「文学」を「疑う」ところから始めましょう。
観光都市復活の狼煙が、京都から上がる!
2020年、未曽有の疫病禍により観光都市・京都から観光客が消えた。オーバーツーリズムから一転、ゼロからの観光復活を模索するわれわれは、いまこそ「観光立国」の本質を問い直すことになる──。本書は、新型コロナウイルス禍で浮き彫りとなった観光産業の諸問題を分析しつつ、起死回生の「スイてます嵐山」キャンペーンなど京都観光・最前線の動きから、世界がまだ見ぬ「新しい観光」の形を探し出す。数多の観光都市よ、いまこそ京都に続け──!
作品を次世代に引き継ぐには「世界観IP」へのアップデートが必要だ!
シリーズ化して後世に残る作品と、続編が失敗して忘れられてしまう作品の違いは、「世界観IPになっているか」にある。作品が世界観IPになるためには、ストーリーが面白いことは大前提だが(=ストーリーIP)、さらに愛されるキャラクターを立て(キャラクターIP)、その上でキャラクターが入れ替わっても魅力が失われないシステムを打ち立てる必要がある(=世界観IP)。世界観が確立すれば、作者が入れ替わり、時代に合わせて脚色してもIPは同一性を残して未来に受け継がれる。
ウィズ・コロナ時代の妊娠と出産の不安を少しでも解消するために
コロナ禍の妊娠・出産に関しては移り変わりの激しい状況が続いており、 インターネットに散りばめられた玉石混交の情報には、正しいものもあれば、不正確で不安を煽るだけのものもあります。そのような状況の中、本当に役に立ち必要になってくるのは、大量の最新情報ではなく、大量の情報を正しく判断するための基準となる考え方ではないでしょうか。本書では、妊婦さんにかかわるすべての人の不安を少しでも解消して、妊婦さん自身が納得のいくマタニティーライフを送るための普遍的な考え方や対応に関する知識を提供します。
中華ITと新型コロナウイルスの戦い、その全記録!
2020年、世界で最も早く新型コロナウイルスの流行に見舞われた中国では、管理社会ならではの規模とスピードでITを活用してウイルスに立ち向かった! 誰もが使うスーパーアプリで給付金とデジタル通行手形を発行し、病院では最新鋭の5G・AI・VRをフル活用。警備や緊急搬送にはドローンを駆使して非接触を実現し、市民に信用スコアを発行して災害支援活動を推奨。中国政府と企業・自治体が打ち出したさまざまなIT活用方法には、今こそ日本が学ぶべきヒントが満載だった!
最新の現地情報たっぷりでお届けする、中華テクノロジーの最前線がここにある!
ドラマ『名探偵ポワロ』を英国ヴィクトリア朝&メイド文化研究者が徹底ガイド!
〝ミステリーの女王〞アガサ・クリスティーが、作家生涯の大半をかけて書いた名探偵エルキュール・ポワロ。彼の活躍を記す原作小説をドラマ化した『名探偵ポワロ』は、1989年から2013年のなんと24年にわたって放映。英国のみならず日本も含む世界各国でも親しまれ、英国における最多海外放映されたテレビドラマとなりました。本書はその全70話を徹底ガイド! 英国文化研究者の視点から、『名探偵ポワロ』を熱愛っぷりを覗かせながらご紹介します。まだ見ぬ視聴者の方も、視聴済みのファンの方も、『名探偵ポワロ』の味わい深い魅力を一緒に堪能しましょう!
ムダな「意識の高さ」を捨てて自炊をラクに楽しく!
「手づくりこそ至高」「料理は母親がやるもの」......料理についてのこういう精神論、本当に意味ありますか? 世間から刷り込まれたムダな迷信を疑って、自分にとってラクでおいしいことだけを追求すれば自炊生活はもっと豊かになります。料理なんて好きな人がやればいいし、ムダに最初から作るより既製品にちょい足ししたほうがいいこともある。編集者として数々の食特集を作ってきた著者だからこそ語れる、権威を鵜呑みにせず真に必要なことだけを論じた超合理的な自炊論、ここに誕生!
自炊について悩んでいる方はもちろん、今まで自炊をしなかった方にも、巣ごもり時代の不況を生き抜くために必携の一冊!
古今東西の「百合映画」300本。あなたはすべて、観尽くせるか?
女性同士の関係性を描く「百合」。大きな盛り上がりをみせるこのジャンルにおいて、スポットを当てられることが決して多いとはいえないのが、百合を題材にした映画、「百合映画」だ。古くは1930年代から現在に至るまで、地球上のあらゆる土地で、実写として、アニメーションとして......撮られ続けてきた百合映画。本書は、そんな百合映画300本以上を総覧する、いまだかつてない一冊である。取り扱う作品は、"王道の百合"や誰もが知る定番から、埋もれた名作、いっけん百合とは思われないだろうものまで多岐にわたる。本書を片手に、果てのない百合映画の世界に対峙し、どっぷりと浸かり、心ゆくまで味わってほしい。
理系こそ文章力を磨くべきである
「理系は文章を書くのが苦手、文章力は文系の専売特許」、なんて誤解をしていませんか? 実は、理系と文系では、良いとする文章の質が違います。理系は、「正確に伝える」ことを一番に考えて文を書きます。ところが文系社会の日本では、「わかりやすくて読みやすい」文章が評価されがち。だから、理系の正確な文章は、「読みにくい=質が悪い」とバカにされてきたのです。この本では、読みやすさという感覚的な要素を、理系向けになるべく論理的に解説しました。科学の専門知を持つ理系に、わかりやすく発信する文章力が備われば、もう怖いものはありません。今こそ、理系が文章で文系社会を驚かせるときです。
「君たちは、自分の力で、世の中を変えていけ! 僕は日本の未来に期待している。支援は惜しまない」
2019年8月に、病のため夭逝した瀧本哲史さん。ずっと若者世代である「君たち」に向けてメッセージを送り続けてきた彼の思想を凝縮した〝伝説の東大講義〟を、ここに一冊の本として完全収録する。スタジオ収録盤にはないライブ盤のように、生前の瀧本さんの生の声と熱量の大きさ、そしてその普遍的なメッセージを、リアルに感じてもらえると思う。さあ、チャイムは鳴った。さっそく講義を始めよう。瀧本さんが未来に向けて飛ばす「檄」を受け取った君たちは、これから何を学び、どう生きるべきか。この講義は、君たちへの一つの問いかけでもある。
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