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エディターズダイアリー

僕がTRIGGERを知り、広報にキレたのち、新書ができるまでの話

今井雄紀
2014年05月27日 更新

先週木曜日、担当させて頂いたこちらの本が発売になりました。

 

 

何名かの、熱烈なTRIGGERファンとおぼしき同業の方から、

「悔しい! これは私が担当すべき本だった!」といった類のコメントを頂きましたが、

笑わせてもらっちゃ困ります。

 

みなさんの思い入れがどれほどのものかわかりませんが、

僕は僕で、それなりの思い入れがあってこの仕事をやらせて頂きました。

 

2007年、僕が大学3年生の時、『天元突破グレンラガン』という作品が発表されました。

GAINAXがおくる、『新世紀エヴァンゲリオン』以来11年ぶりの、新作ロボットアニメ。

斬新で気持ちのいい演出に、いちいち胸を撃つセリフの数々、

そして、骨太でありながら底抜けに明るく、希望に満ちた物語……。

何の気なしに見たそのアニメは、僕の人生に大きな影響を与えるものでした。

この作品から「仕事」を超える熱を感じた僕は、関わった人たちに興味を持ち、

皆さんの動向を追うようになりました。

 

2011年、GAINAXからグレンラガンの主要スタッフだった3名の方々が独立し、

TRIGGERという会社が出来たことを、ネットのニュースか何かで知りました。

興奮した僕は、勤務中にも拘らず、まだ何もなかったTRIGGER公式サイトにアクセス。

当時配布されていたオリジナルの壁紙を落として、すぐに会社のデスクトップに設定したことを覚えています。 

「いつか、どんな形でもいいから、この人たちと仕事をしたい」

25歳当時広告の仕事をしていた僕は、おぼろげにそう思っていました。

 

そして2013年。今からちょうど1年前の5月。

仕事で行った徳島のアニメイベント「マチ★アソビ」の会場で、

初めてTRIGGERのみなさんにお会いしました。

 

余談ですが、この時僕は、星海社に入ってはじめてキレました。

かねてから交流のあった弊社広報落合を訪ね、

TRIGGERの皆さんが星海社ブースに来てくださるという、

光栄極まりない機会があったときのことです。

 

談笑する落合と、その横で緊張しまくる僕。

はじめてお目にかかる「その人たち」に、

僕の興奮と期待は目一杯膨らんでいました。

 

「落合はいつ紹介してくれるんだろう」

「どう伝えたら、この気持ちをわかってもらえるだろうか」

「落合親しそうでいいなあ。ていうか、馴れ馴れしいぞこのやろう!」

「なんて紹介してくれるのかなあ。“今井が大ファンなんです”ぐらいの感じで話振って欲しいなあ」

「あれ……? 話じゃなくて手振ってる……。あれ…………」

 

そう。彼女は僕を紹介してくれなかったのです!

僕が大のTRIGGERファンだということは、社内で知らないものはいないレベルなのに!!

ただただ談笑してバイバイしやがったのです!! 

 

そりゃもう、我を忘れて怒りました。

今でも上司に「あの時の今井にはひいた」と言われるレベルでキレました。

地面を蹴って「お前おかしいやろこら何しに来てるとおもてるねんこら」と、関西弁で怒り狂いました。

※今は割りときちんとした広報になってきました。名誉のため追記しときます。

 

とまあ、紆余曲折あったものの、

その後の関係者打ち上げの場で無事、TRIGGERの皆さんとお話しをさせて頂くことができました。

準備中の新作TVアニメ(後の『キルラキル』)のことを熱っぽく語られるその様は、

涙が出るくらい想像した通りで、「いつか絶対にこの人たちと仕事をしよう」と、気持ちを新たにしたのでした。

 

そんな、ちょっと気持ち悪いレベルのTRIGGER好きが担当したのが、

星海社新書5月刊『アニメを仕事に! トリガー流アニメ制作進行読本』です。

TRIGGERプロデューサー舛本和也さんの熱い原稿に、

セプテンバーカウボーイ吉岡秀典さんのやりすぎデザインが合わさり、

そりゃもう、新書とは思えないカロリーの本に仕上がりました。

新書とは思えないテンションの予告編もアップしました。

(CV:編集担当今井)
 

 

 おかげさまで、たくさんの方に買って頂いております。売れてます。

感想も上々で、むちゃくちゃ嬉しいです。

 

 

 

 

大好きな人やものと仕事をすることには、賛否両論があると思いますが、

これもまた、編集という仕事の醍醐味だなと思えるお仕事でございました。

 

 

引き続き、盛り上げていきます!

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エディターズダイアリー

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