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イベント

【杉山茂樹x近藤篤 緊急対談】サッカー日本代表は、2-2、1-1、0-2で、一度も勝てずに敗退する!

2014年06月13日 更新
【杉山茂樹x近藤篤 緊急対談】サッカー日本代表は、2-2、1-1、0-2で、一度も勝てずに敗退する!

【緊急対談】サッカー日本代表は、2-2、1-1、0-2で、一度も勝てずに敗退する!

 


杉山茂樹✕近藤篤

開幕を目前に控えたサッカーW杯ブラジル大会に合わせ、星海社新書『「負け」に向き合う勇気 日本のサッカーに足りない視点と戦略』の発売を記念したトークイベントを開催しました。

ご登壇頂いたのは、著者でありスポーツライターの杉山茂樹さんと、杉山さんの「数少ない友達 (by近藤さん)」フォトグラファーの近藤篤さんです。

 

本田を使い続ける日本に未来はない

杉山:こんばんは。杉山茂樹です。僕はいわゆるフリーのスポーツライターで、これまで一度もどこかに所属したことがなく、おそらくフリーのスポーツライター、特にサッカー関連では一番古いんじゃないかな。取材スタンスは中立、公正。応援するチームは無いですね。純粋なサッカーファンです。

 

近藤:こんばんは。近藤篤です。スポーツ写真や人物ポートレートを撮るフォトグラファーです。今日は自分のファンのためでもないのに引っ張りだされて、この時期になると日本全国のサッカーファンを敵に回す杉山さんのためにきました(笑)。僕は杉山の数少ない友人の一人です(笑)。

 

—W杯直前で盛り上がっているこのタイミングで、なぜ「負け」をテーマに書いたのでしょうか?

 

杉山:「どこまで勝つか」というのは、「どこで負けるか」と同じだよね。同じ角度からみると同じ論調になる。違う角度から見ると、サッカーの真実を伝えられると思う。それが理由かな。

 

—先日のキプロス戦(日本代表壮行試合)に関する杉山さんの記事は、なんとヤフーニュース

トップで300万PVを記録しました!

 

近藤:すごい!

 

杉山:普通のこと書いただけだよ。本田選手は限界に来ている、日本代表はこのまま本田と心中していいのか、という内容。本田は現在はトップ下の選手だよね。日本はトップ下の選手が一番偉い、いわゆる「10番至上主義」。トップ下の選手たちの都合でサッカーが決まっているという時代がずっと続いてきた。だけど世界標準はセンターフォワードが一番偉いの。世界標準で言えば、大久保、柿谷、岡崎の言う通りに本田がパスを出す。そしてトップ下、つまり「10番」という選手は、世界にはもういないと言っていい。やはりフォワードである、「9番」の時代。日本はこのため時代から外れてしまったわけ。

 

近藤:先日、柿谷にインタビューした時に「日本代表は2列目を心地よくプレーさせるためにやらなければならない、とザックに言われた」と言っていた。ここがそもそも問題だよね?

 

杉山:そう。柿谷がもっと偉そうにすればいいのよ。三人もCFを選んじゃったチームっていうのも、他にないよね。選手枠が23人しかいない中で。サイドができる選手をもっと選ばないといけないと思う。

 

近藤:本田トップ、トップ下に香川、左に大久保、右に岡崎はだめ?

 

杉山:いいけど、昔ほどのパンチ力は、本田にはもう無いよ。

 

近藤:そうか。ここで最初の話に戻るけど、要するにセンターFWが主役だろって記事書いたら300万PV?

 

杉山:そうそう。普通の話でしょ?

 

−ヤフーのコメント欄がすごかったです。厳しいコメントがたくさんありました。

 

杉山:コメント欄は読んでない!

 

近藤:これを読むと……、友達として俺の心が痛いわ(笑)

 

杉山:自分のブログのコメントにも1ミリも目を通してないよ。読んだら駄目だよ。気弱になってしまうからね。

 

近藤:コメント読んでると、杉山茂樹が間違っているんじゃないかって思えてくる。

 

杉山:間違いとか、そういうことではなくて、視点が違うの。世間の意見は僕の論評に対して、賛成と反対が半々くらい。でも反対が多いほうが僕は良いと思ってる。賛成10%、反対90%とかがいいね。

 

近藤:そういう意味では、杉山さんは「嫌われる勇気」がある(笑)。世間の論調が怖くないの?

 

杉山:全然。むしろ快感だよ(笑)。相手にしていないし、自分の見たものそのままを書いているからね。

 

近藤:なるほどね。キプロス戦でほかに言及することはある?

 

杉山:キプロスにしろ、3月に組んだニュージーランドにしろ、こんな大事な時期に呼ぶ国だと思う? はっきり言って弱すぎる相手だよ。

 

近藤:ジャーナリストは、ザッケローニになぜこのようなマッチメイクなのかを聞いてないの?

 

杉山:おそらくサッカー協会が決めてるんだけど、ザッケローニは文句を言っていないんじゃないかな。こんなマッチメイクはかつて無いよ。試合数の点でも、今まではラスト6ヶ月で8〜10試合行っていたのに対して、今年は2試合だけ。強化、ではなく負けるのを完全に恐れているとしか思えないよね。前回の岡田ジャパンは最後にボロボロになって本番に臨んだ。だけどそんな窮地だったからこそ、センターFWに「本田」という才能が出てきた。今は全く逆パターン。弱いところに2回勝った。捉えようによっては悪いムードに見えないよね。「悪くない」という雰囲気がやばい。

 

近藤:杉山さんはきちんと練習試合やらないことに腹を立てている?

 

杉山:んー、やらないんだったらやらない理由を言えよ、と。代表が6ヶ月で2試合しかやらないなんて、開店休業状態でしょ。

 

近藤:W杯前に代表がダメになればなるほど、杉山さんへの注目度が上がるでしょ。

 

杉山:まあ、そうなのかな。でもサッカーはやってみないとわからないスポーツの典型でしょ。日本が入るグループリーグは、コロンビアがトップ、それ以下のコートジボアール、ギリシャ、日本の差が最も無い、つまり2位以下はどこも実力が拮抗しているグループと言える。裏を返せば、どの順位にもなるよね。運も大きく左右してくる。

 

日本代表は、2-21-10-2のスコアで一度も勝てずに敗退する!

 近藤:運もあるけど、ジャーナリストの仕事の醍醐味として、勝敗を言い切るのが楽しいはずだよね。やっぱり杉山さんに日本代表の今回の戦績予想を聞きたいなあ。ではまず、コートジボワール戦は?

 

杉山:2−2で引き分け。根拠は、コートジボワールがちょっと情緒不安定なところ。

 

近藤:なにそれ(笑)。全然説明になってないよ。

 

杉山:試合の中での、調子のアップダウンが激しいんだよ。だけど前線の4人は圧倒的なスキルを持つ選手だから、日本は2点くらい簡単に取られちゃうわけ。

 

近藤:逆に日本が2点奪える理由は?

 

杉山:んー、それはちょっと贔屓目入ってます。

 

近藤:え! 杉山茂樹が日本を贔屓するのか! それはもしや前回の南アフリカ大会の体験に懲りてるから?

 

杉山:いやいや。でもちょっと世間に保険掛けてるんだけどね(笑)。

 

近藤:本音を言おうよ! 「負ける勇気」を持とうよ!

 

杉山:ははは(笑)。でもアフリカ系の国は、いくら調子良くきてもやっぱりトーンダウンする時間があるんだよ。だからそこで日本は点を取れる。90分間やられっぱなしにはならないよ。

 

近藤:ではギリシャは?

 

杉山:勝てないね。ギリシャは粘りがすごい。あと危険な感じがするよね。トルコとギリシャはヨーロッパで最もオトコくさい代表だと思うよ。

 

近藤:なるほどね。(画面の写真を見ながら)これは2012年ギリシャカップ決勝のオリンピアコス対アトロミトス戦の様子。常に発煙筒と爆竹の嵐だよね。こんなに撮っていて楽しい場所はなかった。ギリシャは、気性が激しく、勝つことに貪欲。

 

 

 

杉山:ギリシャみたいなチームって1点とられても全然がっかりしないよね。自分たちに強者のメンタリティがあまりない。つまり、試合中に「落ちきらない」チームの性質を持っている。何度でも立ち向かってくる。

 

近藤:それなのにどうして日本国内のムードはギリシャには勝てる、となっているんだろう?

 

杉山:それは簡単。名前を知っている選手があまりいないからだよ。

 

近藤:ギリシャは「堅守速攻」と言われていることに対してはどう思う? ちなみに僕はそうは思わない。結局ギリシャは強い相手と多く試合をしているから、まず引かざるを得ない状況が多い。だからそう見えるだけだよね?

 

杉山:その通り。「堅守速攻」なんてことは全然無い。

 

近藤:「堅守速攻」ということであれば、ブラジルだってそうでしょ。

杉山:そう。そもそも「堅守速攻」という言葉って「サッカーの言葉なの?」と言いたいね。サッカーらしい言葉じゃないよ。この他にも、これはサッカー的じゃないっていう言い回しが世の中に溢れている気がするね。

 

近藤:ギリシャは現在のデラス監督になってから、ボールをよく回す。

 

杉山:その通り。守備的サッカーなんてよく言うよね。2004年のユーロで優勝したときも、誰の目に守備的サッカーに見えたのかという点がポイントでしょ。日本のサッカーの方がよっぽど守備的だよ。そんな日本がギリシャを守備的なんて言えないよね。

 

近藤:では、やっぱり日本は負ける?

 

杉山:負けるというか……、引き分けじゃない? 1—1くらいで。

 

近藤:また引き分けか! では、コロンビアには?

 

杉山:負けるね。昔の、いわゆるバルデラマとかがいた頃のコロンビアと、今は全然違うチーム。昔はボールを奪うことに全く興味がないチームだったけど、いまはその逆だよね。サッカーが180度変わった。とにかくボールを奪うスキルがすごい。日本のサッカーに欠けてるスキルとメンタリティを持ってるんだよね。日本のサッカーはマイボールのサッカー。取られたら「失敗」で、取り返すことが難しい。そういう意味では、いまの日本のサッカーは昔のコロンビアのサッカー。古いんだよ。

 

近藤:確かにね。本田はバルデラマのような感じだしね。

 

杉山:そう。あと、よく比較されるけど、香川は同じマンチェスター・ユナイテッドにいた韓国のパク・チソンとは全然違う選手。ボールを奪われたらそこで終わってしまう。そこから粘り強く立ち向かうのが、パク・チソン。あの粘りが、日本には無い。コロンビアには2−0で負けるね。総じて、2分1敗かな。でも決勝トーナメントに進む可能性はあると思うよ。コロンビアが3勝して、ほか3チームがすべて2分1敗になる可能性がある。そうするとコロンビアに何点取られたか、という得失点差の話になってくるよね。ちなみに、日本が2位で通過すると決勝トーナメント1回戦ではイタリアかウルグアイとぶつかる。でも1位通過はウルグアイじゃないかな。日本は絶対にウルグアイには勝てないよ。

 

近藤:ではイタリアだったらどう?

 

杉山:イタリアのほうが日本にとっては歓迎だね。イタリアは日本のようなサッカーは嫌がるよ。イタリアはバロテッリ以外、良い選手がいないね。ミランがボロボロな理由と同じだよ。ヨーロッパ的に旬な選手が誰もいないでしょ。

 

近藤:なるほど。では、日本が2分1敗で決勝トーナメントへ行くと仮定しましょう!

 

杉山:うん、まあそれでいいけど(笑)。でもウルグアイと当たって、はいサヨナラだよ。まあそこまでいければ良い方だと思うよ。

 

近藤:でも僕は日本に勝ってもらわないと、経費すら回収できないよ!(近藤さんはサッカーの写真を撮って世界を回っている)

 

杉山:難しいね。むしろ、本にも書いたように「いかに負けるか」。世界の人、みんなが日本のサッカーを見てるのよ。そして、その国が去るとき、負けるときの印象が、その国を印象付けてしまう。負けたらダメなわけじゃない。去り際をどう格好良くするか。どっちのチームを応援するか、ではなくて、どっちのサッカーが良かったかを僕は見ている。世界の多くの人、第三者はそうやってサッカーを見ているよ。特にW杯はそう。1試合90分間、チャンネルを変えずにずっと見てもらえるか、そこが大切なところ。98年までのW杯は日本代表が出場していなかったよね。つまり当事者として見ていないわけよ。批評だけで見に行っていた。ところが98年から日本が出場し、僕たち周囲のW杯の意味が全く変わってしまったよね。

 

近藤:そうですね。日本が出てからはダブルスタンダードで見る意識が出てきてしまった。つまり、なんだこの日本代表の試合は、という気持ちがある反面、頑張ってほしいという面も合わせ持つイメージ。今回、日本にはどういうサッカーをしてほしい?

 

杉山:どういうって言われても……。

 

近藤:声小さいね(笑)

 

杉山:わくわくするサッカーかな。頭が良さそうな感じ。今回で言うと、コロンビアのほうが頭脳的に優れている気がする。選手の動きが洗練されているよね。その意味では、今一番すごいのはアメリカだと思う。前回のコンフェデ杯でスペインを破り、ブラジル対スペインという黄金カードを実現させなかった。サッカー好きな人にとって、アメリカは悪役になったわけ。だけど素晴らしいサッカーをした。決勝のブラジルへの肉迫の仕方なんて拍手ものだったよ。

 

近藤:そういうサッカーは日本にもできる?

 

杉山:できる。全然できるよ。サッカーというのはボールを取るし、取られるスポーツ。マイボールと相手ボールのときに、気持ちに落差があってはいけないんだよ。それができれば、コロンビアのようなサッカーができるはず。

 

近藤:杉山さんの言った言葉でいいなあと思った言葉があります。「ほとんどのスポーツでは、ほとんどの選手が「負ける」。だからスポーツの面白さって言うのは「負け」にある」と。これを、20年前くらいからずっと言ってましたよね。

 

 

 

決勝はゲルマン魂をなくしたドイツ対最強スペイン

近藤:日本以外は、どうなりそうでしょうか?

 

杉山:まずブラジル、アルゼンチン、ドイツ、スペインが上位4チームだね。その後にベルギー、コロンビア、オランダ、ウルグアイあたりが続く。準決勝は、ドイツ対ブラジル、アルゼンチン対スペインかな。そして決勝は、ドイツ対スペイン。そして、1 - 0でスペイン優勝かな。ドイツも良い選手が多いけど、決め手が無いね。「バイエルンFC」にロッベンやリベリがいても、「ドイツ」にはいない。そこですよ、ドイツの決め手を欠くところは。ゲルマン魂は過去のものになってしまったね。なぜなら、彼らはプレーが巧くなってしまった(笑)期待している対戦カードは、チリ対スペイン。前回W杯予選リーグでの同一カードで、チリは好調を維持してこの試合に臨んだ。一方、スペインは予選通過が危うい苦境に立った状態だった。結果は、チリのキーパーがミスを犯し、スペインに勝利をもたらした。そして今回、同じカードが組まれた。いわゆる因縁試合になる可能性が高いよね。今回はチリがリベンジするのか、またもやスペインが勝利するのか。この点が見所の試合だと思う。あとオランダも怪我人が続出しているから、他国は付け入るチャンスがあって面白い試合になるんじゃないかな。

 

−最後に、杉山さんの提示する「W杯の見方」を教えてください。

 

杉山:時差が大きくて、観戦するにしても時間や体力が限られているなかで、日本戦を見るだけでも大変ですよね。サッカーファンか否かの決め手となるのは、日本戦以外を何試合観るか、というところじゃないかな。そこをカウントして周りに威張る(笑)。できるだけ他の国のいろいろな試合を見て、良いサッカーなのかどうか、つまり第三者の目線に相応わしい鑑賞物となっているかどうかを見極める。ここを意識して見ると楽しめると思いますね。サッカーが素晴らしい点は、自国と関係ないものでも盛り上がれること、ここに尽きると思います。

 

 

『「負け」に向き合う勇気 日本のサッカーに足りない視点と戦略』大好評発売中!

 

■近藤篤さんの著書はこちら

 

フォトブック『ボールピープル』(文藝春秋)

 

 

フォトエッセイ『木曜日のボール』(NHK出版)

 

 

写真集『ボールの周辺』(NHK出版)

 

 

新書『サッカーという名の神様』(NHK出版)

 

            

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