ずいぶん前から出版界を賑わせている話題。
それが
Webか、紙か、という論争です。
「Webが出てきたことで紙の本は駆逐されるのではないか?」
「いや、紙には手触りもあるし、物質であるというところが利点なのだ」
「いやいや、アメリカは既に電子書籍の時代が来ているじゃないか」
「いやいやいや、アメリカと日本は書店数も文化もまるで違うではないか」
などなど。
電子出版元年。電子書籍元年。
そんな言葉を毎年聞いているような気がします。
いちおう出版界の端くれでご飯を食べている若造の僕もいろいろ考えました。
いろんな人の話を聞いたり、いろんな本を読んだり。
Webの利点は? 紙の利点は?
いや、そんなことはどうでもいい。
コンテンツさえしっかりしていれば・・・。
・・・そして、とうとう答えが出ました。
わからない
ということです。
これから先、どうなるかなんて誰にもわからない。
それだけはハッキリしました。
Amazonが津波の如くさらっていくかもしれないし
Appleかもしれない。
いやいや、街の書店の復権があるかもしれない。
ようするに、わからないのです。
多くの人は、Webと紙の話、これからのメディアの話をするときに
「これからどうなるか」という視点で話します。
Amazonがこう出るだろうから、きっと大手出版社はこういう手を打つだろう、とか
Appleがこういうタブレットをこういう手段で広めてくるだろうから、こうなるんじゃないか、とか。
意外にもそこに欠けている視点は
「僕らは何がしたいのか」「僕らは、読者は、何を求めているのか」
ということじゃないかなと思います。
紙の本だって、電子だって、そこにお客さんがいれば、それは正解です。
アナログだろうがデジタルだろうが、感動させられれば、正解です。
ついつい不安から「これからどうなるのだろう?」という後ろ向き視点で考えがちですが
「これからこんなこともできる!」「こういう未来になればいいんじゃないか!」という
未来志向で物事を考えることができれば、きっとそこに正解があるのだと思います。
これは出版という小さな世界の話だけではなく
一人ひとりの人生や日本という国にも言えることだと思います。
「これからどうなるのだろう?」ではなく
「自分はどうしたいんだ?」「どういう人生にしたいんだ?」
「どういう国に住みたいんだ?」「どんな国にしたいんだ?」
この発想に切り替えるだけで、「正解」はきっと見えてくるんじゃないかと思います。
思います、思います、ってなんだか高校生の作文みたいになってしまいましたが、
このままアップしてしまいたいと思います。では。
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