今日は、けっこうな失意のなか、このブログを書いています。
ついさっき、上司にけっこう盛大な「ボツ」をくらったからです。
大小問わず「企画」をしごとにしている人は、
自分のことを「おもしろい」と思っているはずです。
そんな「おもしろい」のかたまりが企画なわけで、
それを否定されると、自分の全てを否定されたような気分になります。
もちろん、否定されているのは企画で、自分ではないのですけどね。
そんなに簡単に割り切れないもんです。
ぼくの場合、企画をボツにされる時の文句は、
ほぼ決まって「おもしろくない」です。
言われた直後はもちろんむかついてしまうわけなのですが、
しばらく立つと、そう言ってもらえることの大切さに気づいたりもします。
それって当たり前でしょ?
と思われるかもしれません。
でも、
そもそも自分のことを「おもしろい」と思ってるやつが、
熟考の末出したそいつなりの「おもしろい」企画を、
楽しそうに語っているその瞬間に、
「おもしろくない」とはっきり伝える。
これはこれで、けっこうな体力を使うしごとだと思います。
相手に嫌がられるのをわかってて言うわけですからね。
できれば「予算が〜」とか、「ほかとの兼ね合いが〜」とか言って逃げたいところです。
嫌われたくないし、できれば相手にも元気でいて欲しいし。
しかし逃げてしまうと、あとが大変。
おもしろくない企画のまま指摘した部分だけを改善されると、
時に逃げ場がなくなってしまうからです。
結果として、相手にやる気を疑われてしまうことになります。
おもしろくないものを「おもしろくない」ということで、
互いの「おもしろい」のすりあわせができ、
軋轢をうみつつも、信頼関係が築かれていくのだと思います。
編集長と編集者はもちろん、
編集者と作家だってそうでしょう。
だから編集者は、「おもしろくない」がはっきり言えないとだめなのです。
正直、ぼくはこれが、すっごく苦手です。
いつでも誰にでも、「おもしろくない」と言えること。
これこそ、今年の目標にすべきことかもしれないと思い始めました。
「ごはんを10回噛むこと」とかにしてる場合じゃないな。
*こうして書いているうちに、「おもしろくない」と言った上司への怒りがおさまってきました。
これもまた、ブログの効能
Copyright © Star Seas Company All Rights Reserved.