日曜日、情熱大陸でAKB48の大島優子さんを見ました。
番組内で紹介されていたのですが、
「 同じように努力したら誰でも大島優子になれるだろうか? 」
という質問に対して、
「なれますね。ただし、 同じ努力は簡単にはできないと思うけど。」
と即答されたそうです。
僕は思いました。「うそつくな」と。
「自分は決して才能だけでやってきたわけじゃない(むしろなかった)」
「人の何倍も努力した」
「(後輩に向けて)だからみんながんばれ!」
という思いの裏返しだと思うのですが、それにしても残酷なこと言うなあと思いました。
(そもそも、情熱スタッフの質問の主語が「他のAKBメンバーも」だったかもしれないけど)
先日、
「やりたい仕事じゃなくて、やって欲しいと言われる仕事をやり続けた方が、
その人のキャリアはよいものになる。キャリアは漂流(ドリフト)した方がいいんです」
というお話を、人事の専門家の方から聴きました。
糸井重里さんも、かねてより自分の人生のことを「来た球を打つ。ということを繰り返してきただけ」と仰ています。
その人が何に向いているかを知ってるのは、本人ではなく、その周りの人なのです。
大島優子さんは、AKBに入るまでオーディションに落ちまくっていたと言います。
周りから見れば、タレント活動は向いていなかったということなのでしょう。
おそらく、別の“ドリフト”の仕方があったはずなのですが、
その”流れ“を、努力と根性ではねのけてしまっています。
彼女には、「自分ならできる」という根拠のない自信と、血のにじむような努力をする才能がありました。
“キャリアドリフト(漂流)”しなくても、“キャリアデザイン(構築)”し切る力があるのは、本当にすごいことだなと思います。
でもそれができるのは、努力に努力を重ねて、そして運もあったひとつまみの人だけ。
「だれでもなれる」と言ってしまうのは、やはり残酷だと、僕は思います。
ただ、そういうの全部ひっくるめて、多分全部わかってて、
それでも「なれますね。」と即答する大島優子はむちゃくちゃかっこよかった。
「夢を与える」に徹するさまは、アイドル of アイドルと言っていいと思います。
ちょっと好きになってしまいました。
アイドルにはまる人の気持ちがちょっとわかった週はじめ。
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