「戦争」と「内政」から見えてくる、新たな戦国大名像!
本書では最新の研究に基づき、甲斐が「乱国」になったとされる明応元年(一四九二)から、約一〇〇年間にわたり甲斐武田氏の興亡を追っていきます。また、甲斐で書かれた年代記『勝山記』にも注目し、災害や飢饉の時代を生きた民衆の動向もご紹介します。戦乱が続いた戦国時代、戦国大名は地域の平和を維持する「公権力」と見なされていましたが、真の姿を、戦争と内政の両面から検討していきます。武田氏はいかにして領国を形成し、戦国大名化していったのでしょうか? 近世大名真田氏にも受け継がれたという領国支配は、いかなるものだったのでしょうか? これらを確認する中で、新たな戦国大名像も見えてくることでしょう!
鈴木将典
戦国史研究者。1976年東京都生まれ。駒澤大学大学院人文科学研究科歴史学専攻博士後期課程修了、博士(歴史学)。現在、東京都江東区芭蕉記念館学芸員、戦国史研究会委員。元駒澤大学非常勤講師。戦国・織豊期の社会経済史、特に戦国大名武田氏や織田・豊臣政権の支配構造を専門とする。著書に『戦国大名武田氏の領国支配』(岩田書院、2015年)、編著に『戦国大名と国衆8 遠江天野氏・奥山氏』(岩田書院、2012年)があり、共著は武田氏研究会編『武田氏年表』(高志書院、2010年)、柴辻俊六・平山優・黒田基樹・丸島和洋編『武田氏家臣団人名辞典』(東京堂出版、2015年)、大石泰史編『全国国衆ガイド』(星海社新書、2015年)ほか多数。
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