インド滞在12年──気鋭の研究者が、インドの「謎」を解く!
神秘、混沌、群衆......インドにはとかく謎めいたイメージがつきまといます。こうしたイメージは、興味をかき立てるだけでなく、往々にして私たちとインドとの心理的な距離を拡げてしまいます。そこで、なにはともあれ「謎のヴェール」をいったん剥ぎ取ってしまおう、というのが本書の趣旨です。なぜ、カレーばかり食べているのか? なぜ、インド人は数学ができるのか? なぜ、物乞いが多いのか? 本書はこれらの疑問に、歴史・地理・文化といった分野の知見を駆使してお答えしていきます。そして、「謎のヴェール」を剥ぎ取った時、より魅力的なインドの素顔が見えてくるはずです。さあ、ともにインドの素顔を確かめる旅に出ましょう!
拓 徹
カシミール研究者。1971年生まれ、愛知県出身。専門は現代カシミールの社会史・政治史。2000年から2012年まで、インドはジャンムー・カシミール州の冬の州都・ジャンムーに滞在。多様なバックグラウンドを持つ学生たち、道をふさぐ牛、そして教室に迷い込んでくる野良犬やリスなど、さまざまな価値観と生き物に囲まれながら研究に従事し、州立ジャンムー大学で博士号(社会学)取得。帰国後、カシミールの禁酒運動についての研究報告が2015年度日本南アジア学会賞を受賞。一方で、『キネマ旬報』など一般向けの媒体にも寄稿している。本書が初の単著となる。現在、京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科客員准教授、人間文化研究機構(NIHU)総合人間文化研究推進センター研究員。
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