本書の狙いは、読者のあなたを「人文知」、いわゆる文系の学び方や考え方に招待することです。文化や芸術が好きで、深く作品を楽しめるようになりたい。人文書や哲学書を使って、世界の物事を鋭く捉えてみたい。でも、ちゃんとした教養を得るのは難しそう――そんなあなたのために、本書では立教大学文学部で教鞭を執る批評家が、人文知の山を登るコツや基礎知識をご紹介します。既存の価値観が崩壊し続ける流動的な「今」を生きるため、ものの見方や考え方を更新する技法としての人文知は、一生ものの教養としてあなたの人生を助けてくれるはずです。あなたの思考を解放する「知」への第一歩を、この本と一緒に踏み出しましょう!
福嶋亮大
批評家。1981年、京都府生まれ。立教大学文学部准教授。2010年に『神話が考える ネットワーク社会の文化論』(青土社)でデビューし、日本近現代の文学や思想を主な対象としながらサブカルチャーや中国近現代の文学や思想まで横断的に、広範な射程で批評家としての活動を展開している。『復興文化論 日本的創造の系譜』(青土社)でサントリー学芸賞を受賞、『厄介な遺産 日本近代文学と演劇的想像力』(青土社)でやまなし文学賞を受賞するほか、著書に『らせん状想像力 平成デモクラシー文学論』(新潮社)、『ハロー、ユーラシア 21世紀「中華」圏の政治思想』(講談社)などがある。
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