婚活にモテはいらない!誰でもできる婚活攻略法!
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婚活とは一種のゲームである。ところが、ゲームのプレイヤー達ですら、自分たちがどんなゲームをプレイしているのか知らない。婚活するのに才能はいらない。「モテる技術」もいらない。婚活というゲームには明確なシステムがあり、ルールがある。そして、そこには「攻略法」や「裏ワザ」が存在する。婚活という「ゲーム」を攻略するための方法を考察する「婚活攻略本」。
序章:あるプレイヤーの記録
・スタート地点は霊媒師の家
・17.1%
・婚活のホンネ
・恋愛と婚活は違う
第一部:婚活のしくみ
■婚活というゲームの構造
・婚活会社のビジネスモデル
・婚活とは「減点法ゲーム」だ
・ステータスとスキル
・婚活に「疲れ」てしまう理由
・1,000%失敗する自分磨き
・婚活が失敗する理由のほとんどは情報不足
■ネット婚活はワンダーランド
・面接
・ネット婚活に女性として登録してみる
・上半身裸の男性の写真が送られてくるサイト
・ログインすると必ずメールが送られてくる
・「最近の男はだらしない」と婚活サイトでつぶやく女性
・FOとCO
・エロ本に広告を出している出会い系サイトは本当に出会えるのか?
・facebook婚活の可能性
■お見合いパーティという名のナンパバトル
・回転寿司
・カップリングは「面接権の獲得」にすぎない
・地方都市の駅ナカ喫茶店にて
・「次回に使える割引券を差し上げます」
第2部:婚活で成功するには
■ケーススタディで学ぶ、失敗する婚活
・失敗する婚活1:期限を区切らない
・失敗する婚活2:恋愛と婚活を混同する
・失敗する婚活3:他人に言わない
・失敗する婚活4:3大マイナススキル:アルコール、ギャンブル、タバコ
・失敗する婚活5:シンデレラ婚活
■婚活の攻略法
・婚活する理由を考えよう!
・最重要ステータス「年収」と「年齢」
・攻略法1:他人に婚活している事を伝える
・攻略法2:婚活の成否は行動量に比例する
・攻略法3:ニッチな市場を探す
・攻略法4:自分に適したサービスを探す
・攻略法5:メリットを強調してデメリットを目だたさなくさせる
・攻略法6:ノイズを除去する
・「婚活しない」という選択肢
・まとめ:婚活に失敗することは人格の否定ではない
第3部:婚活のヒント
■婚活サービスの分類・使用レポ
・婚活用語集
・婚活サービスの分類:お見合い型とナンパ型、スペック重視型とフィーリング重視型
・個別サービスの実際の使用感
→マッチドットコム(ネット婚活)
→excite恋愛結婚(ネット婚活)
→Yahoo!パートナー(ネット婚活)
→frigg(ネット婚活)
→エクセオ(お見合いパーティ)
→婚活バー
→アエルラ(オタクお見合いパーティ)
→オーネット(結婚情報サービス)
→街コン(お見合いパーティ)
→ラバーズキッチン(料理婚活)
→アイムシングル(オタクお見合いパーティ)
→YYC(ケータイ出会い系サイト)
→omiai(facebook婚活)
→アシュレイ・マディソン(不倫SNS)
終章:冒険の終わりに
■最後に
・結婚はゴールではない
・婚活より難易度の高い「人生」というゲーム
・結婚しないという生き方
■序章:あるプレイヤーの記録
・スタート地点は霊媒師の家
目の前では不思議な光景が繰り広げられていました。
某市郊外の一軒家。ゲーム機とテレビが置かれた居間らしき部屋で、私は母親と祖母と見知らぬ中年の女性といました。仕事の都合で、10年住んだ東京から岐阜に戻ってきたばかりの頃です。母と祖母に「いくところがある」と言われて連れられたのがこの民家。そこでは「人の前世が見ることができる」という霊媒師に我々一家の行く末について真剣に相談している母の姿がありました。相談が佳境に入り、私の眠気もピークに達したころ、何を思ったか「先生、息子は結婚できますでしょうか!」と霊媒師に相談する母。私が死にたくなったのは言うまでもありません。だが、その霊媒師の霊視の結果は「結婚できるだろうけどそのための出会いの場所にいかないとできない」というものでした。霊媒師をバカにすることは簡単ですが、私は恐ろしい事に気が付きました。それは「親世代から見ると、私はもう結婚していないとおかしい年頃なのだ」というあまりにも当然の事実です。東京では一人暮らしだったこともあり、そんなプレッシャーにさらされたこともなく、当然、いつか結婚できるだろう、ぐらいに考えていました。その時まで、婚活、という言葉が自分に直接関係があること、もっといえば自分が「ヤバいかもしれない」なんていう事、考えたことがありませんでした。
実際に婚活しようとして、私は途方にくれました。婚活しようにも、何のアテもなかったからです。10年間東京にいたため、地元の友人の繋がりもなく、地元の友人もほとんどが結婚していました。これが2009年の事です。私はそのとき、29歳になろうとしていました。
・17.1%
結婚活動(婚活)という言葉が生まれたのは雑誌『AERA』2007年11月5日号です。それから5年が経ちました。元々、婚活という言葉は「結婚に向けて積極的に活動する事」であり、結婚情報サービスに登録する事だけを「婚活」と呼ぶわけではありませんが、それはともかく今では、婚活という言葉は完全に定着しており、インターネットや雑誌広告を見ると積極的に「婚活」を謳う結婚情報サービスの広告が目につきます。日本の結婚情報サービス業の市場規模は500~600億円と言われていますが、あなたの周りに実際に婚活して結婚した人はどれぐらいいるでしょうか?17.1%。この数字は結婚した人たちの中で狭義の「婚活」によって結婚した人たちの割合です。このうち5.1%が「街なかや旅先(恐らくナンパの事)」、5.2%が「お見合い結婚」、6.8%が「その他」。つまりネット婚活のような結婚情報サービスを利用した結婚だと思われます(国立社会保障・人口問題研究所「第14回出生動向基本調査」より)。
では、それ以外の82.9%の人々はどうやって結婚しているのでしょうか。残りの人々はいわゆる「自然な出会い」と総称されるような職場、友人やきょうだい、学校、アルバイト先やサークル・習い事といったものを通じた出会いです。中でも職場、友人やきょうだい、学校がきっかけになるのは全体の7割を占めます。
ちなみに、同じ調査で、結婚したカップルが何歳までに出会ったのかについても調査がされており、夫の77%、妻の82%が30歳までに配偶者に出会ったと回答しています。つまり、自分のように30代で何のツテもない人間はすぐにでも婚活しなければならなかったのです。
・婚活のホンネ
結婚しようにも何のアテもない私は、仕方なくヤフーパートナーズとマッチドットコムに登録しました。両方とも、いわゆるネット婚活サイトです。自分の住所や希望する相手の年収や趣味など、任意の条件を入力して検索、気になる相手にメールをするというシステムです。私がマッチドットコムで最初にメールしたのは業者のアカウントでした。3通目で「PCが壊れた」という彼女は別サイトへの登録を薦めてきました。怪しいと思った私はその後メールを返信することはなく、こうして私の初めての婚活は終了しました。このやりとり以後、私は様々な「婚活」をしました。エキサイト恋愛結婚やお見合いパーティ、婚活バーや合コンなどなど。世間一般で「婚活」と呼ばれている事はほとんど試しました。幸い、私はこれらの「婚活」の結果、素晴らしい相手と知り合う事ができ、無事結婚する事ができました。
婚活をしていて、痛感させられるのは、お互い歳をとればとるほどシビアにお互いの市場価値を見てくるという、あまりにも当たり前の事実でした。金はあるのかDVはないのか、変な趣味はもってないのか等々。考えてみれば、不思議な事でした。私たちはそもそも、心のきれいな男女が恋愛して、結びつくのが結婚だと繰り返し教えられてきました。ですが、婚活という現場で行われていたのは、それとは真逆の光景でした。「離婚歴あり」というチェックボックスに一つチェックを入れるだけで、異性からの返信確率は格段に下がります。一方、公務員や上場企業の社員だというだけで婚活という場ではヒーロー。メールが殺到しますし、公務員や上場企業の社員しか参加できない「ハイスペック限定」のお見合いパーティには女性達が殺到します。つまり、私たちはみんな、血眼になって「失敗しない相手」「楽できそうな相手」を探しているわけです。
・恋愛と婚活は違う
もうひとつ、婚活をしていて痛感させられたのは、恋愛と婚活は全く違う、ということです。恋愛は「付き合いたい相手」を見つけますが、婚活は「付き合えない相手」をふるい落としていく、つまり、消去法なのです。また、恋愛は加点法ですが、婚活は減点法です。婚活は恋愛のようなテクニックやファッションセンス、ルックスが特別に重視されるわけではありません。婚活というゲームのシステムを理解し、ゲーム攻略のために行動し続ける事さえできれば、婚活を成功させることは比較的簡単です。では、婚活のシステムとは一体なんでしょうか。婚活というゲームは、成功した人からさっさと抜けていきますし、離婚でもしない限り、何度も繰り返すものではありません。よってプレイヤーの情報はほとんど蓄積されず、結果としてゲームの胴元(結婚情報サービス業者)にとって都合のいい情報だけが流通する事になります。結果としてほとんどの人が私のように婚活を始めた途端、途方に暮れることになります。「わたしが結婚するために最低限必要な情報」を公開することで、皆さんの「婚活」攻略の一助になれば幸いです。それでは、皆さん、私と一緒に冒険の旅に出かけましょう。
古田ラジオさん
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