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新人賞投稿作品

全コミュ障に告ぐ、美容室活用のススメ

だいもん
2015年06月30日 投稿

コピー

美容室で、脱コミュ障。

カテゴリ

教育

内容紹介

 コミュニケーション上、何らかの障害を抱える、通称「コミュ障」。一朝一夕では治らないこの症状から脱却するための方法を実体験をもとに伝授。

 とはいっても、結婚パーティに参加したり、プレゼンセミナーに出てみたり、といったお金も意気込みも必要な方法ではない。それらはハードルが高く、すでにある程度のコミュ力が備わった人のとるべき措置である。

 本書では、皆さんが普段何気なく通われている美容室に着目し、そこにコミュ障の解決策を溶け込ませることをご提案する。

目次案・語りたい項目

はじめに: コミュ障とは
第1章  : 解決策としての美容室
第2章  : <実践1> 指名しないことを注文する ~毎回初対面を演出~
第3章  : <実践2> 美容師を知るゲーム ~初対面で分かる得手不得手~
第4章  : 人材データベース化 ~量は質に転化する~
おわりに: コミュ障が活躍できる世の中へ

書き出しの第1章

はじめに:コミュ障とは

 コミュ障とは、コミュニケーション障害の略である。ただ、一口に障害と言っても、症状は様々だ。たとえば、カタい話(勉強や仕事の話題)はそれ相応にできても、他人との他愛もない雑談が苦手であったり、話すとなると話題や状況に関係なくどもりがちで口下手であったり、文章だと理解できるが会話になると軽くパニックに陥ってしまったり。このように、コミュ障には個人差がある。ただ、日本の国民病の1つと言われることからも、多かれ少なかれ日本人は何らかのコミュニケーション問題を抱えているようである。そこで、本書では、コミュ障を、人よりコミュニケーションが苦手な人、もしくはそのように自覚する人を一言で表す広義の言葉して扱うものとする。
 コミュ障が自然に治ることは滅多にない。治るどころか、放置していると、どんどん悪化し、負のスパイラルに陥る。その結果どうなるかと言えば、私生活では、友人や恋人ができない可能性があるし、仕事面では、面接で落ちたり、営業成績がふるわなかったりする。ただし、なにも明石家さんまのように流暢に喋れるようにならなければならない、ということではない。大阪のオバチャンのような絶妙な図々しさと厚かましさを体得せよということでもない。意思や感情を伝える行為、すなわちコミュニケートができればよいのだ。自分の本来の性格を超えるほど明るく振る舞ったり、初対面でいきなりハイテンションで絡んだり、そんなことは必要ないし、それが必ずしもコミュ力が高いとも限らない。コミュ力とは相手ありきであって、時と場合と相手に応じた意思疎通・感情疎通なのだ。人の数だけコミュニケーションスタイルがあると仮定するならば、真のコミュ力とは実に難易度の高い力なのである。
 しかし、現実問題として、難易度が高いからとコミュニケーションを放棄することはできない。実際にいついかなる時でもコミュ力が高いと感じる人を見たことはあるだろう。そのような人々は、どのようにしてそうなったのだろうか。先天的に備わっていた力もあるはずだが、後天的に鍛えた力もあるはずである。つまり、コミュニケーションのトレーニングを積んできたはずだ。コミュ力は実践しないと伸びない力の代表例だ。なぜなら、他人とコミュニケートできて初めて「コミュ力がある」と言えるからだ。余談だが、「○○力」と呼ばれるものの正体は、結果論であることが多い。学力はテストの点数が良くて初めて「ある」と言えるし、持久力は体力があることがマラソンなどで証明されて初めて「ある」と言える。コミュ力も同様で、熱心にコミュ本を読んだり口角の上げ方を学んだところで、実践しないと何の発見もないため、力はつかない。
 では、どのような実践がよいのだろうか。コミュ力のトレーニングには、いくつか条件がある。まず、ある程度の時間コミュニケーションを同一人物と取れること。これは、少ない時間のコミュニケーションでは会話のやり取りが少なく会話が広がりもせず深堀りもされないため、コミュ力を向上させられないからだ。たとえば、マクドナルドのレジで店員に商品を注文するだけのコミュニケーションではコミュ力は鍛えられない。次に、できるだけ初対面の人とコミュニケーションを取れること。人は、気の知れた人とはコミュニケーションが取れて当然だ。相手を知っており、リラックスできるからだ。ということは、最良のトレーニング相手は初対面の相手である。最後に、沈黙が許されること。コミュニケーションが元々苦手な人がトレーニングをするので、当然、会話が持たない可能性がある。その場合に、沈黙モードになることが許容される必要がある。これらの条件が満たされるのは、婚活パーティやプレゼンセミナーなどではない。前二者の条件は満たされるケースがあるかもしれないが、最後の沈黙の許容という条件がどうしてもクリアできない。それは、「わざわざ」コミュニケーションを取ることを目的としているため、コミュニケーションを取らねばならないとつい意気込んでしまい、違和感が出てしまうからだ。挙句の果てには、「しゅ、しゅしゅしゅ、趣味は何ですか?」など聞いてしまい会話が続かなくなるという事態を招いてしまう。
 そこで、ご提案したいのが、ルーティンとして日常の中に根付いている行動の中に、「コミュニケーショントレーニング」を溶け込ませるということだ。これであれば、手間暇がかからず、コミュニケーションをトレーニングしていることも相手には気づかれずに済む。そのため、肩肘張らずリラックスした状態で臨めるし、そもそもコミュニケーションが目的でないため、沈黙も許される(第3条件)。あとは、同一人物とある程度の時間コミュニケーションを取れるか(第1条件)と、初対面の方とのコミュニケーションが実現できるか(第2条件)である。しかし、そんな夢のような場があるのだろうか。実は、それが存在するのだ。それも、普段私たちが何気なく通っている、あの場所が。

応募者紹介

だいもんさん

1986年大阪生まれ。人と話すと必ず汗が大量に出るほどのコミュ障。都内の大学に進学し、美容室をコミュ障解決に活用することを思いつく。それから徐々に克服し、中国留学を経て人材会社に就職。人事、総務、営業を経て、現在は大学職員として、高校生や大学生の将来設計のお手伝い。高校での講演なども手掛ける。

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