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今日の編集部

本日の古本:木村昇『芋』

平林緑萌
2013年12月11日 更新

戦局も行き詰まり、国内の食料事情が悪化の一途を辿りつつある昭和19年2月に本書は出版された。価格は1円90銭で、部数は5000部。
題字を手がけたのは、東條内閣で初代農商務大臣をつとめていた山崎達之輔。序文も農商務省に勤務していた湯河元威が、戦時下に於いていかに芋が重要かを力説している。
本文を見てみると、確かに戦時下の国策と合致するような部分がある。けれども、それは著者が「芋が好きで好きでたまらない人」であるために合致してしまったとしか思えない。
それほど、芋への愛が溢れ出ているのである。じゃがいも・さつまいもの伝播史や栽培の歴史、栽培方法は当然として、増産のための方途や料理法、挙句の果てには方言名まで収録。巻末には7ページにも及ぶ参考文献リストもあり、まさに充実の一冊。
私の前の持ち主も興味深く読んだらしく、あちこちに赤線が引いてある。愛すべき一冊であろう。

(大和書房発行、興亜日本社発売、昭和十九年、初版、B6版)

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