「おたく」概念の形成史をたどる
「オタク」が「おたく」とひらがなで表記されていた一九八〇年代。『漫画ブリッコ』が創刊し、岡崎京 子がデビューし、ニューアカがもてはやされた。岡田有希子が自死を選び、オウムが設立され、手塚治虫と昭和天皇がこの世を去った。そして、あの宮崎勤が現 れた――。八〇年代「おたく」文化の内部を「おたく第一世代」の編集者として生きた大塚英志にしか語れない、〝いま〟立ち返るべき私的「おたく」論。序章 「見えない文化大革命」、終章「二〇一五年の『おたく』論」を書き下ろし、待望の復刊。(装画 早坂未紀「萌」)
大塚英志
まんが原作者。批評家。1958年東京都生まれ。筑波大学卒。80年代を徳間書店、白夜書房、角川書店で編集者として活動。詳細は本書『「おたく」の精神史』、『二階の住人とその時代』(星海社新書より近刊予定)を参照。まんが原作者としての近作に『クウデタア2』『恋する民俗学者』(ともに http://comic-walker.com/)、「コミックウォーカー」内に自腹で自主制作サイト「大塚英志漫画」を主宰。批評家としては、文学・ 民俗学・政治についての著作多数。
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