UFO、超能力、オーパーツ、UMA、心霊……オカルトは教養だ!
本書は、オカルト史を形作った“オカ ルト重大事件”について、その成り立ちと背景を歴史研究家の視点から解説したものだ。オカルトは好き者の道楽や雑学だと思われがちだが、歴史家の視点で見 ると全く違った顔を見せる。実はオカルト世界の事件や遺物・文献などは、その時代を反映したものばかりなのだ。例えば1950年代以降に発生したUFO目 撃現象には、冷戦下での米国民の不安が色濃く影を落としている。そう、オカルトとは単純に「信じる・信じない」の不思議な現象ではなく、その時代の社会背 景をも取り込んだ「時代の産物」なのだ。そして、オカルトの世界を覗き見ることで、この世界を「異なる視点」で読み解くことができるようになる。さあ、教 養としてのオカルトの世界へ旅立とう。
歴史研究家。1961年生まれ、広島市出身。龍谷大学卒。八幡書店勤務、昭和薬科大学助手を経て帰郷、執筆活動に入る。元市民の古代研究会代表。と 学会会員。ASIOS(超常現象の懐疑的調査のための会)メンバー。日本でも数少ない偽史・偽書の専門家であり、古代史に関しても造詣が深い。また、超常 現象全般についても広範な知識を持ち、1981年には自らもUFOを目撃した。近年は旺盛な執筆活動を行っており、20冊を超える著書がある。主著に『幻 想の超古代史』(批評社)、『トンデモ偽史の世界』(楽工社)、『もののけの正体』(新潮新書)など。近著は『つくられる古代史』(新人物往来社)。HP 「原田 実の幻想研究室」http://www8.ocn.ne.jp/~douji/
UFO=宇宙人の乗り物説とUFO報告はすべて嘘か誤認という説の二項対立の時代にそのどちらにも収まりが悪い側面を提示し視野の広がりをもたらした名著。その内容は今も古びていない。
日本史の隠された真相を語るという「古文書」を地元紙の新聞記者が追跡したルポルタージュ。大手マスコミや大学教授さえ騙された欺瞞が事実の積み重ねの前に暴かれていく経緯はスリリング。
芸術作品も産業デザインもその時代・文化の心性の表れとしてとらえる高山氏の視点には教えられることが多い。
シャーロキアンとして推理小説代表にはホームズ正典を推すべきなれどあえてこれを。チェスタートンは逆説の論客として知られた人物だが、ブラウン神父シリーズはカトリックというドグマが理性を支える支柱たりうるという逆説を語る作品群である。
ギンズブルグは史料の表層上の意味だけでなく細部の兆候からもその時代の精神が読み取れるという「極小史」を提唱したイタリアの歴史家。彼の著書には超常現象報告を「史料」として扱う上での多くの示唆がある。
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