29歳の中国ネットウォッチャーが語る、体験的独裁者入門!
悪の親玉としてイメージされがちな「独裁者」たちは、若い頃にいかなる知識や価値観、思想などの「教養」を得て、それをどう国家支配に反映させたのか、それらを考察したのがこの本だ。これを読めば、自由で平和な資本主義国・日本にいては理解しづらい、国家社会主義や共産主義、民族主義なども「わかる」ようになるはずだ。だが、堅苦しい本にはしたくない。そこで筆者は、独裁者がいる社会を等身大で体験するため、中国雲南省奥地の「秘境」に足を踏み入れた。なんとそこにはアヘンを資金源とする「アヘン軍閥」と「鮑有祥」(バオヨウシャン)という謎の独裁者が割拠していて......。独裁者の姿から人生の成功を考える「革命の書」、ここに登場!
横山光輝の歴史マンガといえば『三国志』……、と連想しがちなあなたにこそお勧め。古代中国の歴史家・司馬遷が紀元前1世紀に著した歴史書『史記』を、内容に忠実にコミック化した本作。ストーリーを把握した後は、原書へのチャレンジを勧める。
二〇世紀初頭の中国の庶民に見られた「善於投機(長いものには巻かれろ)」の通弊を、架空の無知蒙昧な愚民・阿Qに仮託して描いた作品。「阿Q」的な人間は旧時代の中国だけにいるとは限らない。現代の日本においても、本作の諷刺は決して他人事ではないのだ。
後世では何かと立派なイメージが付与されがちな、近現代中国の革命。だが、それらを担ったのは『水滸伝』や『三国志演義』以来の「緑林好漢」の伝統を引き継ぐ“アウトロー”たちだった!? 山賊の頭目と義兄弟の杯を交わす共産党幹部。事実は小説よりも奇なり。
一応はミャンマー領内にある謎のアヘン軍閥「ワ州」に七か月間にわたり潜入し、みずから現地の村人とともにアヘンを作り続けた様子を描く驚異のルポルタージュ。筆者がこの本を読んでいなければ、『独裁者の教養』は別の形の本になっていたはずだ。
日本人の行動を縛り続ける、明らかに不条理なのに逆らい難い絶対的命題――「空気」とは何なのか? 三〇年以上も昔に発表された本書の指摘は、政治混乱と原発問題に躍らされる「三.一一」以後の現代日本人の姿とも奇妙なほどにオーバーラップする。
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