悪名高い国語新指導要領は「近代文学の出番だ」と言っている!?
2022年から実施予定の高等学校学習指導要領(新指導要領)において、国語科は大幅な改革が断行されます。その目玉は、マニュアルや契約書といった「実用的」な文章を役立てるための「論理国語」設置にあり、「文学国語」は軽視されるのではないか、と受け止められました。ところが新指導要領には、国語科は「他者と社会の中での関わり方」の涵養が目標だと書かれています。それこそは、明治期に成立し「転スラ」にまで至る日本の「近代文学」が一貫して問い続けてきたものに他ならないのです。「私」が「社会」の中で「他者」と生きる手立てを理解するツールとしての「近代文学」。その読み方を学ぶために、まずは「文学」を「疑う」ところから始めましょう。
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