なぜ明智光秀は織田信長を討ったのか?
戦国最大のミステリ「本能寺の変」と明智光秀をめぐる論争は、この20〜30年の最新研究により大きく進展した。怨恨・野望説から、朝廷・幕府関与説、信長の政権構想や四国政策まで、新説が続々と登場し多岐にわたる。しかし、巷の新説には、厳密な史料批判を欠き、根拠の曖昧さ、史料の誤読、論理の飛躍も少なくない。本書では、気鋭の歴史学者が、長年の研究を踏まえ、また実証史学の方法により諸説を徹底検証する。光秀の行動、秀吉の「中国大返し」、信長の真意など、いまだ定説が確立されていない長年の謎にどこまで迫れるか。従来の定説や目新しさだけの新説を詳細に論証し、430年続く論争に新たな局面を提示する。
目次より
序 章 本能寺の変の経過
第一章 光秀の出自をめぐる謎―土岐明智氏末裔説の検証
第二章 光秀の素顔を追って―近江出自説と医者説の検証
第三章 信長は神になろうとしたのか?―自己神格化説の検証
第四章 『愛宕百韻』の謎―光秀が残した「暗号」の検証
第五章 秀吉は本能寺の変を事前に知っていたのか?―黒幕説の検証
第六章 「中国大返し」はどう実現したのか?―御座所システムの検証
第七章 「中国大返し」を支えた情報網―秀吉の伝達ルートの検証
第八章 足利義昭は黒幕だったのか―光秀との関係の検証
第九章 光秀排除の裏に「秀吉の影」あり?―信長の政権構想の検証
第十章 信長の真意とは?―「家康討伐計画」の検証
第十一章 本能寺の変の異説を伝えた史料―『乙夜之書物』の検証
〔コラム〕偶然か、必然か―「本能寺の変」決行日の検証
〔付 録〕本能寺の変をめぐる諸説の検証
歴史学者
1967年生まれ。1990年関西学院大学文学部卒業。2008年佛教大学大学院文学研究科博士後期課程修了。博士(文学)。現在、株式会社歴史と文化の研究所代表取締役。主要著書・編著書に『羽柴秀長と豊臣政権』(ちくま新書)、『関ヶ原合戦全史 1582―1615』『大坂の陣全史1598―1616』(以上、草思社)、『誤解だらけの徳川家康』(幻冬舎新書)、『豊臣五奉行と家康 関ヶ原合戦をめぐる権力闘争』(柏書房)、『倭寇・人身売買・奴隷の戦国日本史』『戦国大名の家中抗争』『戦国史の新論点』『室町史の新論点』『蔦屋重三郎と江戸メディア史』『豊臣秀長』(以上、星海社新書)ほか多数。
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