第一線の研究者が語るヴォイニッチ写本の最新研究
ヴォイニッチ写本、それは発見から1世紀余りが経過した今なお解読を拒む、世界一有名な未解読文献である。未知の言語とも暗号とも、時には捏造、デタラメとも言われるこの謎めいた本は好事家たちの関心を集め、書誌学や情報学の専門家のみならず多くの在野研究者が解読に挑み、また小説や漫画などのポップカルチャーにも多大な影響を及ぼしてきた。本書はヴォイニッチ写本の研究をリードする著者が400年にわたる解読の歴史とともに、データサイエンスを用いた最新の研究を解説し、日本におけるヴォイニッチ写本紹介の先駆者である荒俣宏氏との鼎談を収録した、最高のヴォイニッチ写本入門である。
安形麻理
安形麻理(あがたまり)
2005年慶應義塾大学大学院文学研究科博士課程単位取得退学。博士(図書館・情報学)。慶應義塾大学教授。専門は書誌学。ヨーロッパにおける初期の活版印刷技術に関心があり、 グーテンベルク聖書を中心とするインキュナブラの特徴、初期の活字の分析、写本から印刷本への見た目の変化、読書の様式、資料の保存、書物のデジタル化と書誌学研究への応用などをテーマに研究している。
安形輝
安形輝(あがたてる)
1998年慶應義塾大学大学院文学研究科博士課程単位取得退学。亜細亜大学経営学部教授、図書館長。未解読文書だけでなく、大規模書誌データに基づく分析、図書館における資料選択や除籍、日本のマンガの国際的な受容、絵本やマンガの電子書籍化、情報環境が限界に近い地域での図書館のあり方などについて関心を持っている。
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