観るものすべての感情を揺さぶる映画の本質は「編集」にあった
映画は観る人の心を動かし、躍らせ、時として泣かせる映像体験を提供する。映画作品の善し悪しに大きく影響し、作品の未知なるポテンシャルを引き出す重要な役割を担うのが、映画の「編集」だ。配信による膨大な作品供給など映画の受容スタイルが劇的に変化しつつある今、映画という芸術をいかにして享受するかが改めて問われている。本書は、ハリウッド巨匠監督の右腕の編集者として鍛え抜かれてきた著者が、実力主義のハリウッド映画界で習熟した編集技術や哲学、実践経験をもとに〝インビジブル・アート〟(隠れた芸術)と呼ばれる映画の編集について詳らかにする。
上綱麻子
上綱 麻子 映画編集・監督
テキサス州ヒューストン生まれ。映画監督を志して16歳で故郷・広島を後に単身渡米。コロンビア大学にて西洋哲学専攻後、ニューヨーク大学大学院映画学科で学ぶ。第90回アカデミー賞4部門にノミネートされたディー・リース監督作品『マッドバウンド 悲しき友情』、マイケル・マン監督作品『ブラックハット』や『TOKYO VICE』など、多数の映画及び映像作品の編集に携わる。X JAPANの長編ドキュメンタリー『WE ARE X』の編集でサンダンス映画祭最優秀編集審査員賞を受賞。映画芸術科学アカデミー会員。ハリウッド映画界にて現役で活躍中の日本人編集者。ロサンゼルス在住。
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