なぜ親子、兄弟、当主と家臣間で争うのか?
十五世紀後半以降、戦国大名が争った時代。大名たちは他国の大名と戦うだけでなく、一族や家中の敵と戦わなければならなかった。戦国大名は必ずしも絶対的な権力で家臣や領民を従わせているわけではなく、当主の一族や家臣の支持により成り立っていたからである。もしも当主が無能と判断されれば、新しい当主を擁立するために一族や家臣から謀反を起こされた。それが血を分けた親子や兄弟であっても、抗争は激しく非情なものとなった。本書は頼できる史料や先行研究に基づき、なぜ戦国大名は身近な者同士で戦ったのか、時代の本質に鋭く迫る。
目次
第一章 実子がなかったために起きた抗争
細川政元
上杉謙信
第二章 親子で主導権を争ったケース
武田信虎・信玄父子
斎藤道三・義龍父子
第三章 当主と家臣の抗争
赤松義村と浦上村宗
大内義隆と陶晴賢
島津義久と伊集院忠真
宇喜多秀家と家臣団
第四章 親が子を殺した事件
武田信玄・義信父子
徳川家康・信康父子
豊臣秀吉・秀次父子
第五章 当主死後の後継者争い
毛利元就と相合元綱
今川義元と玄広恵探
第六章 兄弟間の抗争劇
織田信長・信勝・信広兄弟
浦上政宗・宗景兄弟
伊達政宗・小次郎兄弟
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