人類の歴史は「旅」の歴史である!
アレクサンドロス大王、コロンブス、イーロン・マスクのスペースXまで、「旅行」から人類史を捉え直す野心作!
人類は、旅によって未知の世界に触れることで発展してきた。はるか昔、アレクサンドロス大王の東方遠征は古代秩序を一変させ、大航海時代の冒険者たちは新大陸を発見して大陸間交易のパイオニアとなった。個人レベルでも聖地巡礼や遍歴修行、さらに近世の修学旅行というべきグランドツアーは旅行者の感受性や人格を豊かにしてきたことだろう。そして鉄道や自動車といった旅行のために用意されたテクノロジー、パックツアーやガイドブックといった旅行から派生したビジネスモデルも世界の風景を大きく変えてきた。本書は、紀元前から現代に至る旅行像の変遷を明らかにすることで、人類と世界の関わりを俯瞰する野心的試みである。
森貴史
森貴史 ドイツ文学者
1970年、大阪府生まれ。Dr. phil.(ベルリン・フンボルト大学)。現在、関西大学文学部(文化共生学専修)教授。主要著書・訳書に『リヒトホーフェン 撃墜王とその一族』(中公新書、2022年)、『ドイツの自然療法 水治療・断食・サナトリウム』(平凡社新書、2021年)、『〈現場〉のアイドル文化論 大学教授、ハロプロアイドルに逢いにゆく。』(関西大学出版部、2020年)、『裸のヘッセ ドイツ生活改革運動と芸術家たち』(法政大学出版局、2019年)、『踊る裸体生活 ドイツ健康身体論とナチスの文化史』(勉誠出版、2017年)、„Klassifizierung der Welt. Georg Forsters Reise um die Welt.“(Rombach Verlag、2011年)、ミヒャエル・H・カーター『SS先史遺産研究所アーネンエルベ ナチスのアーリア帝国構想と狂気の学術』(監訳、ヒカルランド、2020年)など。
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