美化していい死など、ない──すべての痛みに寄り添うジーン・シモンズの言葉
薬物依存や精神疾患により成功の頂点で夭逝した天才たちに共通する奇妙な事実、享年「27」──「27クラブ」と括られたこの痛ましい偶然に人々は心を奪われ、果てはその死を美化するまでに至った。本書は、いまなおシーンの最前線に君臨するロックバンドKISSのフロントマン、ジーン・シモンズが、「27クラブ」のメンバーであるジミ・ヘンドリックス、カート・コベイン、エイミー・ワインハウス、バスキアなど総勢13名の天才たちが自己破壊に至ってしまった過程を丹念に辿る。そして彼らが抱えていた孤独や痛みに真摯に向き合い、後世に遺した偉大な功績に新たな光を当てる。シモンズは本書を通じて、困難に直面しているすべての現代人に、「生きろ」と語りかける。
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なぜ、僕は生きているのだろうか?
ジーンが記してくれたスターたちの若すぎる死の神話から
僕が生きる意味を、もう一度問い直したい──。
YOSHIKI
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ジーン・シモンズ
ロック・バンドKISSを作ったメンバーのひとり。KISSはアメリカのバンドとして、全ジャンルを通じ史上最多のゴールド・ディスクを獲得(RIAA)。2014年にはロックンロールの殿堂入りも果たし、結成から48年たった今もロック界で多大な影響力を誇るグループであり続けている。シモンズはKISSで44枚のアルバムを録音。全世界での総売上は1億枚以上。現在でもスタジアム・ツアーはソールドアウトの状態。ニューヨーク・タイムズ・ベストセラーになった『KISSジーン・シモンズのミー・インク』『ON POWER』などの著作を持つ著述家でもあり、また、レストラン・チェーン『ロック&ブリューズ』をはじめとするいくつものビジネスを大成功させた起業家でもある。事業に関係したマーチャンダイジング・ライセンスも2500以上。カナダのカナビス会社、インヴィクタスのチーフ・エヴァンジェリスト・オフィサーもつとめる。A&E局では2006年から2012年、7シーズンにわたって『ジーン・シモンズ:ファミリー・ジュエルズ』の出演者兼エグゼクティブ・プロデューサーをつとめた。同番組は著名人の生活を追ったリアリティ・ショウとしてテレビ史上最も成功し、長期間にわたって放送されたもの。シモンズはヴァン・ヘイレンを見出し、ライザ・ミネリのアルバム制作の際にマネージメントも担当。ニューヨークとトロントの証券取引所で鐘を鳴らしたこともあり、ナスダックの基調演説をおこなったこともある。
訳・森田義信
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