官能小説の巨匠が満を持して披露する「欲情させる秘技」満載!
文章だけで人を欲情させ、興奮させるエンターテイメント。それが官能小説である。ただのエロ小説だと思ってもらっては困る。あの文章の中にはあらゆる人の感情を操るノウハウが詰まっているのだ。本書では400点以上の作品を生み出してきた官能小説界の巨匠がそのノウハウと哲学を一挙公開する。「主人公が18歳童貞である理由」(44ページ)「話の順序を変えるだけで興奮度は増す」(130ページ)「男は与えられたい生き物・女は与えたい生き物」(180ページ)「キリの良い所で仕事を終えない」(219ページ)など気になる話題が満載。『欲情の文法』は、「ナマの人間」が見えにくい現代において必要な「武器としての教養」だ!
睦月影郎
官能小説家、漫画家。日本文芸家クラブ理事長。高校卒業後、看板屋、工員、飲食店勤務などを経て、23歳で官能作家デビュー。これまでに400点以上の官能小説を発表。熟女物からロリータ物まで幅広くこなす。現代物のほか、江戸時代を舞台にした「時代物」と呼ばれるジャンルを確立。また、味覚や嗅覚に関する描写を特徴とする「フェティック」な作風でも知られる。本名の奈良谷隆では戦記やアクション小説を書き、また、ならやたかし名義ではマンガやイラストも手がける。作品に『淫行時間割わいせつ母』(二見書房マドンナメイト文庫)『とろり半熟妻』(双葉文庫)『あやつり淫法』(竹書房ラブロマン文庫)など多数。
みな顔が違うように、情愛の形もみなそれぞれ違う。心豊かな古き良き時代の男女の話だが、現代に通じる優しさが満ちて心が温まる。山本作品を読むなら、まずこれがおすすめ。
愛情も千差万別だが、性癖もまた人それぞれ違う。人はなぜ、このような性癖に陥るのか。その性の深淵が垣間見え、人の心の不思議さが分かる。異常は異常ではない。少数派なのである。
一人の女性に寄せる愛情、その一つの形がこれである。人から見たら愚かでも、本人にとっては、これが真実の愛なのである。思い通りに飼育しながら、いつしか逆転してしまう惚れた弱みが、ここにある。
一体まあ、どうしてこのようなおかしな話が浮かぶのだろう。小説の可能性以前に、人の想像力の豊かさを教えられる。読んでいるだけで、自由な発想がわが身についたと錯覚させられる喜び。小説の楽しさは、こうでなきゃいけない。
自由な発想と言えば、これほど壮大な物語は無い。SF官能の走り、いや、そんな小さな言葉では表現できないほど多くの人に影響を与えた、戦後最大の奇書ではないだろうか。
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