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HOME > 星海社新書 > 星海社新書 > 【中編】夢を殺した、その先に......。『夢、死ね!』大ヒット御礼厚着対談!

星海社新書

【中編】夢を殺した、その先に......。『夢、死ね!』大ヒット御礼厚着対談!

【前編】夢を殺した、その先に......。『夢、死ね!』大ヒット御礼厚着対談!

 

『夢、死ね!』担当編集にも夢があった……!

中川:今井さんは就職の時、どんな夢持っていました?

今井:今思うとなんか恥ずかしいんですけど、起業しようと思ってたんですよ。

中川:どうして、起業しようとしていたのですか? 

今井:好きな人たち・面白い人たちと働きたいと思っていたんです。それの完成形が、会社を起こすことじゃないかと思ってて。とはいえやりたいことも明確ではなかったので、まずは何を売るにしても必要になりそうな、「モノを売る力」を付けたいと思い、リクルートの営業職を目指しました。起業するOBが多いというのもポイントでしたね。いざ受けてみると、営業には通らずで……。結局、制作を担当する関係会社に入ることになりました。

中川:一回夢を脇に置いたということですね。それからはどうなったのですか? 

今井:入ったら割と面白くなっちゃったんですよね。広告制作の仕事が。次はTCC広告賞やTIAA(東京インタラクティブ・アド・アワード)に憧れを持ち、コピーライター、ウェブディレクター、プランナーになりたいと考えました。実績を作って、より大きいことの出来そうな大手広告代理店に転職しよう、と。実際先輩には博報堂や電通に行く人もいて、この会社でこれをやれば次に行けるというのも、なんとなく見えていました。諸先輩方の後を追ってものづくりの力を付けていこうと思っていたのですが、あんまりうまくいかなくてですね……。

中川:どういうことですか?

 

送別会でもらった、新書風寄せ書き

今井:簡単に言うと、仕事が全然出来なかったんです。ダメ社員でした。毎日毎日怒られて、送別会でこんなのもらってしまう始末でして……。

 


 

中川:これすごいっすね。愛されすぎだろこの野郎! 

今井:いや、ほんとその辺は恵まれてたんですけど、仕事はからっきしで……。同じ課に5人も同期がいたんですけど、その中で一番給料が低かったんですよ。そんなに差がつく年次でもないのに単独最下位。負けているのも嫌だったし、あんまりこの仕事向いてないのかなとも思いました。この頃からボンヤリと、転職を考え始めまして……。すぐにどこかへ行こうかとは思わなかったのですが、ちょうどその頃に、後に僕の師匠となる柿内芳文さんに会いました。

 

転職キューピットは、中川淳一郎

中川:タイミングがいいなおい!

今井:ほんとにそうなんです! 紹介してくれたのは、リアル脱出ゲームで有名な、SCRAP代表の加藤隆生さんでした。加藤さんには、学生時代からお世話になってて……。たまたまなんですけど、2011年の9月、星海社新書創刊の直前に、柿内さんと加藤さんが初めて会ってるんですよ。その時、名刺と一緒に柿内さんが渡したのが、まだ世に出てない『武器としての決断思考』と、『仕事をしたつもり』、『世界史をつくった最強の三〇〇人』の3冊だったんです。創刊時に書店に並んだ3冊ですね。その直後加藤さんが、その3冊を僕にくれたんです。「今井好きそうだから、あげるよ」って。読んだら、どれもすっごく面白かった。さらにホームページを見たら、普通の出版だけじゃなくてウェブもやる、と書いてあって、星海社に強い興味を持ちました。すぐ加藤さんに「ありがとうございました! めっちゃおもしろかったです! もし、縁があったら転職したいぐらい(笑)」と連絡したら、すぐに柿内さんに「今井という、無茶苦茶仕事できるかというとそうではないんですが、まあ、気のイイ奴がいまして」って連絡を取ってくれて。3人でご飯を食べました。そこからはまあ、普通に星海社の選考を受けて、通ってって感じで……。あ、中川さん知ってます? 僕言いましたっけ?

 

 

中川:え? 何を? 

今井:僕、柿内さんが編集した本で一番好きなのが、中川さんが書いた『ウェブはバカと暇人のもの』(光文社新書)だったんですよ。Webの仕事が多かったのもあって、いつでも開けるようにして机の上に置いていました。

中川:俺がキューピットってわけか! 

今井:全裸ですしね!

二人:ガハハハハハハ!

 

リクルートグループの給料はすごい!

中川給料はどうなりましたか?

今井:ほぼ半額になりましたよ! まあ、前が貰いすぎだったんですが。同世代平均の1.5倍ぐらいはもらってたんじゃないでしょうか? リクルートは初速がすごいですね。あとは実力次第ですが。

中川:給料が半額でもOKだった理由は何ですか?

今井:生涯年収は上がるかな、という気がしました。星海社に入った方が、自分の市場価値は上がるかと思った。それだけですかね。一時的に自分の生活レベルは下がるかもしれませんが、移った方が上がるだろうと思っていまして。 

中川:冒頭で今井さんは、起業するためにリクルートで営業しようと思ったけど結局採用されなかった、と言いましたよね。ならば、営業に採用されたら起業してました?

今井:いえ、結局してないと思います。リクルート時代、たくさんの経営者とお会いしました。すると、経営という仕事がいかに覚悟のいる仕事であるかを目の当たりにするんです。お付き合いのあったお客さんのホームページを見に行ったら倒産してたなんてこともザラにありましたし……。そういったシビアな現実を見た結果、起業のハードルが上がったというのはあります。

 

ネットでかいた恥は、末代まで残る!

中川:今は夢はありますか? ありませんか? 

今井:『夢、死ね!』の内容に書かれてあったことでいえば、「目標」はあります。それは、前の全裸対談の時に言った、柿内さんが星海社新書での3年間で売った50万部を超えるという短期的なものです。

中川:その後はどうですか?

今井:長期的な目標としては、孫に、「うちのじいちゃん、面白かったんだ!」と思われればいいな、と思います。子供や孫が僕らの名前を検索する時代ってもう目の前だと思うんですよ。僕らの全裸対談なんて、きっと末代まで残りますよ! 孫が見つけた時に、じいちゃん、全裸やってたんだ! とか、こんな本を作っていたんだ! とかなりますから。僕のことを調べた孫やひ孫が、「この人超えよ!」って思ってくれたら最高ですね。 

というのも、僕には一つのコンプレックスがあってですね。関西特有の表現・価値観だと思うんですが、「今井はおもんない」と言われ続けて育ってきたんですよ(今井は滋賀出身)。高校・大学の時が一番言われたかな……。周りにひたすらそう言われて、でも自分では全然そうは思っていなくて……周りが分かってないだけだと決めつけてました。ちょっとイタイやつですね(笑)。俺は面白いんだぞコノヤロウって、証明したいんだと思います。

 

博報堂と電通。同業界でも、雰囲気はまるで違う

中川:28歳の今井さんは「ベテラン若手」みたいな立場に今はありますけど、今だから気付いたことってありますか?

今井:「これがやりたいんです」とはっきり決めない方が、人生うまくいくんじゃないでしょうか。自分のやりたいことよりは、世の中の需要から仕事を決めた方が、結果的に給料は上がるし、やりたいことにも近づくじゃないかなと思っています。これは星海社への転職によって経験したことであり、周囲の人を見ていて感じることでもあります。中川さんだって、博報堂からライターになって、今はITで仕事やってるじゃないですか。それって元々やりたかったことじゃないですよね?

中川:ITはホント、たまたま。ただね、博報堂をやめてITいった人ってけっこういるんですよ。スパイアの早川与規さん、フェイスブックの須田伸さんとかもそうだし、スケダチの高広伯彦さんもグーグルを経由したりしている。広告業界でいえば、クリエーター以外が独立する時は「大キャンペーン手がけました」というのがメインストリームだった。そんな1990年代後半に「今やネットでしょ!」とやったら、バカにされたし、給料下がったわけです。それが今やどうッスかね? ということだと思う。

今井:独立する人って、電通より博報堂に多い気がするのですが、なんか理由があるんですかね?

中川:う~ん、そこは分かりませんねぇ。電通の方が待遇がいいのかなぁ? やめにくいイメージがある。まぁ、社内におけるクリエイティブの立場は博報堂の方が上。電通との違いはそこかも。

今井:出版社もそういうのありますね。KADOKAWAは編集の方が立場が弱いと聴きます。校了日を待ってくれないし、営業の意見は絶対だと。講談社は逆で、編集の意見とかスケジュールを尊重してくれると聴きます。

 

→[後編]に続く

 

過去の対談は下記バナーからご覧頂けます。

新書『夢、死ね!』刊行記念 中川淳一郎&担当編集者全裸対談!


文:セルジオ苺 撮影:キング・カス 

 

書籍情報

タイトル 夢、死ね! 若者を殺す「自己実現」という嘘
著者 中川 淳一郎 
ISBN 978-4-06-138553-5
発売日 2014年07月24日
定価 820円(税別)
amazon.co.jpで詳細を見る
 

試し読みをする(PDFダウンロード)

 

著者紹介

中川 淳一郎

中川 淳一郎

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ライター、編集者、PRプランナー。
1973年生まれ。東京都立川市出身。一橋大学商学部卒業後、博報堂CC局で企業のPR業務を担当。2001年に退社し、しばらく無職となったあとフリーライターになり、その後『テレビブロス』のフリー編集者に。企業のPR活動、ライター、雑誌編集などを経て『NEWSポストセブン』など様々な、ネットニュースサイトの編集者となる。主な著書に、当時主流だったネット礼賛主義を真っ向から否定しベストセラーとなった『ウェブはバカと暇人のもの』(光文社新書)、『ネットのバカ』(新潮新書)などがある。割りと頻繁に物議を醸す、歯に衣着せぬ物言いに定評がある。口癖は「うんこ食ってろ!」。ビール党で、水以上の頻度でサッポロ黒ラベルを飲む。

ジセダイ編集長

今井雄紀

リクルートから出版界にダイブ! みんな友達リア充エディター

今井雄紀

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86年生まれ(早生まれ)。滋賀生まれ滋賀育ち。大学では、京都でロックのイベントをしつつ、マネジメントについて割りとまじめに勉強。就職を機に 上京し、新卒でリクルートメディアコミュニケーションズに入社。営業→ディレクターを経験した。「Webと紙の書籍、イベントを組み合わせた新しい出版事 業 をつくる」という志に共感し、2012年5月、星海社に合流。尊敬する人物は、小谷正一。