星海社新書は、知的好奇心を満たすだけでなく、次世代を担う若い世代が、自らの力で未来を切り開いていくための「武器」としても使える知のかたちを、シリーズとして本にまとめていきます。
観るものすべての感情を揺さぶる映画の本質は「編集」にあった
映画は観る人の心を動かし、躍らせ、時として泣かせる映像体験を提供する。映画作品の善し悪しに大きく影響し、作品の未知なるポテンシャルを引き出す重要な役割を担うのが、映画の「編集」だ。配信による膨大な作品供給など映画の受容スタイルが劇的に変化しつつある今、映画という芸術をいかにして享受するかが改めて問われている。本書は、ハリウッド巨匠監督の右腕の編集者として鍛え抜かれてきた著者が、実力主義のハリウッド映画界で習熟した編集技術や哲学、実践経験をもとに〝インビジブル・アート〟(隠れた芸術)と呼ばれる映画の編集について詳らかにする。
外国人が愛する「もう一つの日本」が示す日本の魅力と可能性
今や年間2500万人を超える訪日外国人(インバウンド)----彼らが日本を訪れる目的は、日本人がイメージする典型的な観光名所ばかりではありません。むしろ日本人にとっては「なぜこんな場所に行くんだろう」というありふれた場所やマイナーな場所こそ、外国人にとって非常に興味深い場合も多いのです。本書ではそんな「外国人しか知らない日本の観光名所」を全国47都道府県、55ヶ所にわたって取り上げて外国人に人気の理由とともに解説した、インバウンドビジネスの要点をつかむための観光論にして、あなたの知らないもう一つの日本像を知るための文化論です。
思考力を問う一流企業の入社試験を厳選収録&解説!
一流企業の入社試験では、「ボールペンの市場規模は?」「駅の空きスペースを活用するには?」といった地頭を試す問題が数多く出題されます。そんな入社試験問題から世界的コンサルや巨大ITなどが出題した良問を厳選し、実際に内定を獲得した東大生による解説とともに収録しました。一流企業が求める思考力を養って志望企業に内定するための問題集として、またフェルミ推定やケース問題の力を鍛える頭の体操として、楽しみながら解いてみてください。巻末には人事コンサル・曽和利光氏への入社試験インタビューを収録しており、企業が入社試験を課す意図などを語っていただきましたので、就活戦略を立てる上で合わせてお役立てください。
移住者と地域住民がタッグを組んで、地域をおこすために必要なことは?
近年SNSでの炎上でニュースになることも少なくない「地域おこし協力隊」。都市部の住民が地方に移住し地域協力活動に従事するこの取り組みにおいて、地域住民と協力隊員のあいだでトラブルが多発しています。もちろん問題ばかりではなく各地で活躍する事例は多いことから、政府は2026年までに協力隊を1万人に増やすという目標を掲げています。どうしたら急拡大している地域おこし協力隊を本当に地域のための制度として活用することができるのか。そもそも地域おこしって何を〝おこす〞のか? この制度に詳しく、協力隊員向け研修プログラムの企画・実施をしてきた著者が、都市と地方の両視点から語ります。
朝鮮王宮はこれほどまでに「背徳」に満ちていた!
朝鮮王朝の統治の総本山であった漢陽(ハニャン/現在のソウル)の華やかな王宮......。そこでは国王を中心に、王族・官僚・女官がひしめいて壮麗な王朝文化が繰り広げられていた。一方で王宮は権力という魔物に魅せられた欲深い人間たちの巣窟であり、正義に背いて私欲に執着した行動をとる人が跋扈した。それゆえ、陰謀、非道、裏切りが繰り返される「背徳」の世界だったのである。韓国歴史ドラマの舞台としてもっとも多く取り上げられる朝鮮王朝500年の王宮で、国王・王妃・王子・側室たちはどのような人生を歩んでいったのか。歴史の運命に翻弄された王宮の人々の知られざる秘話を明らかにする。
目次
第1章 禁断の宮殿で愛と欲望はどれほど壮絶だったか
第2章 朝鮮王朝を震撼させた悪女たちの所業を暴く
第3章 国王と王妃は虚構の中で何を嘆いたのか
第4章 怨みと裏切りと復讐の果てに何が起こったか
第5章 悲劇の連鎖で哀しみは終わらない!
第6章 史実を知るとドラマがもっと面白くなる
巻末特集
「5大王宮の成り立ち」
朝鮮鮮王朝の歴史年表
朝鮮王朝の歴代国王
朝鮮王朝の歴代王妃
なぜ親子、兄弟、当主と家臣間で争うのか?
十五世紀後半以降、戦国大名が争った時代。大名たちは他国の大名と戦うだけでなく、一族や家中の敵と戦わなければならなかった。戦国大名は必ずしも絶対的な権力で家臣や領民を従わせているわけではなく、当主の一族や家臣の支持により成り立っていたからである。もしも当主が無能と判断されれば、新しい当主を擁立するために一族や家臣から謀反を起こされた。それが血を分けた親子や兄弟であっても、抗争は激しく非情なものとなった。本書は頼できる史料や先行研究に基づき、なぜ戦国大名は身近な者同士で戦ったのか、時代の本質に鋭く迫る。
目次
第一章 実子がなかったために起きた抗争
細川政元
上杉謙信
第二章 親子で主導権を争ったケース
武田信虎・信玄父子
斎藤道三・義龍父子
第三章 当主と家臣の抗争
赤松義村と浦上村宗
大内義隆と陶晴賢
島津義久と伊集院忠真
宇喜多秀家と家臣団
第四章 親が子を殺した事件
武田信玄・義信父子
徳川家康・信康父子
豊臣秀吉・秀次父子
第五章 当主死後の後継者争い
毛利元就と相合元綱
今川義元と玄広恵探
第六章 兄弟間の抗争劇
織田信長・信勝・信広兄弟
浦上政宗・宗景兄弟
伊達政宗・小次郎兄弟
思考実験でやさしく深く哲学的思考を身につける
思考実験----哲学の本質をより純粋に、深く理解するために特定の状況を想像する思考をこう呼びます。本書では、古代から現代までの哲学者たちが思想を伝えるために考案した思考実験を精選し、その意図や現代的意義を解説しました。また、想像上の思考実験に限らず、実際に起きた実験や出来事でも、哲学的思考を養う上で重要なものについては特にピックアップしました。加えて、現代思想を学ぶための重要キーワードについても、本書のためにオリジナルの思考実験を創作して解説しています。34の思考実験で、哲学・思想を楽しくマスターしましょう!
BEV(バッテリー電気自動車)シフトの概念とクルマの未来を
モータージャーナリストが豊富な取材をもとに徹底解明
これまでメディアや環境団体、あるいは機関投資家などによって、日本はBEVシフトに出遅れているという雰囲気が醸成されてきた。それを決定的にしたのが、2023年4月開催の上海モーターショーでの中国メーカーの跳躍ぶりだった。その華やかな現場で打ちのめされた筆者が、1年近い取材をもとに日本のクルマの現在地を明らかにする。パワートレインの内燃エンジンから電気モーター+バッテリーへのシフトと、電動化を起点としたクルマ自体のあり方のシフト。BEVシフトにおけるふたつの要素を丁寧に紐解き、日本自動車産業の未来への針路をここに示す。
編集者の仕事を、徹底的に語り尽くす!
講談社ノベルスだけでも180冊以上を担当し、メフィスト賞の創設にも携わった編集者・唐木厚。京極夏彦氏や森博嗣氏のデビューを世に問うた筆者が、いかに本づくりに打ち込んできたのか。編集者の仕事の本質に迫ります。数多くの作家とタッグを組んできた豊富な経験と鍛え上げられた奥深い知見から、編集者に必要な能力をいかに養えば良いのか丁寧にまとめました。それだけではなく、右肩下がりと言われている小説の現状の分析と、未来への熱い展望についても独自の視点で語ります。ミステリについてのQ&Aも掲載、ミステリ好きも必見です。「小説編集者の仕事とはなにか?」筆者と一緒に楽しく考えてみませんか。
『七人の刑事』『太陽にほえろ』から、『古畑任三郎』『踊る大捜査線』『相棒』『MIU404』まで。
テレビの歴史に燦然と輝く、名作「刑事ドラマ」19選を徹底解説!
テレビの黎明期以来、「刑事ドラマ」はつねにテレビドラマの中心にあり続けてきた。『七人の刑事』など、いまの刑事ドラマの原点となった作品が登場する1960年代から、『太陽にほえろ!』を筆頭に多彩なタイプが生まれた1970年代、『あぶない刑事』のようにコミカルな要素がヒット作の条件となった1980年代、警察組織をリアルに描いた『踊る大捜査線』など重要な変革が生まれた1990年代、そして刑事ドラマの歴史を総合するような『相棒』が始まった2000年以降まで。日本の刑事ドラマ繁栄の理由を歴史と作品の両面から深掘りする。堂々の432ページ。
1 七人の刑事
2 特別機動捜査隊
3 太陽にほえろ!
4 非情のライセンス
5 俺たちの勲章
6 Gメン'75
7 特捜最前線
8 西部警察
9 噂の刑事トミーとマツ
10 あぶない刑事
11 はぐれ刑事純情派
12 古畑任三郎
13 沙粧妙子―最後の事件―
14 踊る大捜査線
15 ケイゾク
16 相棒
17 警視庁・捜査一課長
18 BORDER
19 MIU404
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