若者が考えるべきは、「働き方」ではなく「労働」だ
いま、若者を食いつぶすブラック企業がはびこり、20代・30代の過労死や過労自殺が社会問題になりつつある。なぜ奴隷でもないのに死ぬまで働くことになるのか? 非正規雇用になるのも過労で鬱になるのも、すべては「自己責任」なのか? 経済成長ばかり叫ばれるが、どれだけ成長したら労働環境はマシになるのか?「日本には、過労死するほど仕事があって、自殺するほど仕事がない」と誰かが言ったが、本当にその通りだ。何かが、決定的におかしい。日本はいったいなぜ、こんな異常な国になってしまったのだろうか? 本書では、日本の苛酷労働・違法労働の発生原因を一から探り、どうすれば私たちの力で労働環境を良くすることができるのか、その可能性を提示していく。
NPO法人「POSSE」代表。1983年宮城県生まれ。一橋大学大学院社会学研究科博士課程在籍(社会政策、労働社会学)。中央大学法学部在籍中の2006年に、都内の大学生や若手社会人とともにNPO法人POSSEを設立。日本の苛酷な労働環境を変えるために、労働相談(年間約600件)や調査活動、政策提言、雑誌「POSSE」の発行など、さまざまな活動を行っている。過労死防止基本法制定運動を支援。主な著書は、2012年11月に刊行し、7万部を超すベストセラーとなった『ブラック企業日本を食いつぶす妖怪』(文春新書)。若者のひどすぎる職場環境を、社会問題として世に知らしめた。POSSEウェブサイトhttp://www.npoposse.jp/
私たちが暮らす資本主義社会の労働とはいかならるものか。気鋭の若手社会哲学者が、徹底的なマルクス読解を元に読み解く。これまで語られてきた「階級」や「搾取」のイメージを根底から覆す。資本主義社会を生き抜く私たちにとって、最良の入門書である。
今や日本型雇用のイメージも変わりつつある。その火付け役となったのが同書。日本の雇用の特性はどのようなものなのか。ヨーロッパ労働法研究の専門家が、明快な論で解説する。日本社会とは何かを知り、生き方を考えるための良書。
金融危機や災害。戦争、独裁、虐殺。世界の事件や経済は、実際のところどのように進んできたのか。世界的に著名な女性ジャーナリストが、かつてない精緻さで「現代史」を暴き出す。「世界」を知りたい方は、必読だ。
世界の「労働」は、途方もないほど日本と「違う」。仏、独、英、多彩な言語を操る東大名誉教授の著者が、「口語体」で世界の労働を解説する。読者はあいた口がふさがらないほどの「意外さ」を覚えることだろう。
10年以上読み継がれる名著。日本法社会学の金字塔として、今尚異彩を放つ。本書は労働法や消費者法、環境法といった、現代法の意義を説く。原発事故、震災・貧困、過労死。本書は危機が深刻化する時代の私たちに、鋭くに迫る一冊である。
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