この国の問題について考えるためのヒント集
増税、原発、TPP……。この国には問題が山積みだ。評論家や専門家が多くの議論を重ねているが、なかなか答えは見えてこない。本書では産官学の立場を経験した哲学者が「日本の論点」をスッキリと整理。そもそもどこが争点なのか、古今東西の思想や哲学を参照しつつ、問題の本質に迫る。賛成派・反対派の考え方も踏まえた上で、ヘーゲルの弁証法を使って第三の道を探っていく。もはやこの国は待ったなしだ。ふだん国の問題について考えたことのない人ほど読む価値がある。「自分のこと」だけ考えていては幸せになれない時代だからだ。この国の問題をどこから考えればいいのか? どのように考えれば答えが見えるのか? この国の問題について考えるためのヒント集をあなたに。
哲学者。1970年京都市生まれ。徳山工業高等専門学校准教授。米プリンストン大学客員研究員(2011年度)。京都大学法学部卒、名古屋市立大学大学院博士後期課程修了。博士(人間文化)。大学を卒業後、商社に入社。赴任先で遭遇した台湾の政治運動に刺激を受け、人権派弁護士を目指すことに。フリーターをやりながら勉強し司法試験に挑戦するも失敗。その後、市役所勤務を経て現職。産官学を経験した異色の哲学者として知られる。商店街で「哲学カフェ」を主宰するなど、市民のための哲学を実践している。著書に『人生が変わる哲学の教室』(中経出版)、『すっきりわかる!超訳「哲学用語」事典』(PHP研究所)、『世の中の見方が変わる哲学』(講談社)等多数。
私がヘーゲルに出会うきっかけとなった書。本書では、近代ヨーロッパにおける自由主義がいかに形成されていったのか、ヘーゲルという最高の例を通して具体的に知ることができる。ちなみに著者は私の師匠。
哲学用語が難解なのは、明治時代に訳された造語のせいであると確信し、それらを現代の普通の言葉に超訳した画期的な事典。言葉を調べるためだけでなく、読みものとしても楽しむことができるのが特徴。
正義、自由、平等、共同体、民主主義といった政治哲学の基本理念について、本質にさかのぼりつつ論じた最良のテキスト。原題のサブタイトルに、「学生と政治家のための入門書」とあるように、政治のプロにもお勧め。
アメリカの現代思想が時系列で網羅された1冊。リベラリズムの紹介が中心だが、それとの関係でコミュニタリアニズムやネオコンなどについても言及しており、アメリカの政治が思想的背景から読めるようになる。
初心者でも読める哲学書。あの「考える葦」のほか、次のような心を打つ箴言が盛りだくさん。「人間は、屋根やだろうが何だろうが、あらゆる職業に自然に向いている。向かないのは部屋の中にじっとしていることだけ」。
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