いつも忙しいのに成果が出ない。なぜだ!
「仕事をしたつもり」とは、以下のような状態を指します。
・けっこう一生懸命、仕事をしている
・まわりもそれを認めていて、非難する人はいない
・本人はその行為にまったく疑問を持っていない
・しかし、成果はほとんど出ない
「社会人としてお金をもらっているんだから、そんなことやっちゃいないよ」と思うかもしれませんが、私たちは毎日、それも大量に、やってしまっているのです。中身の薄い仕事に追われているだけなのに、「バタバタしていて……」と言ってしまう。そういった時間と労力の無駄は、本書を読んで終わりにしませんか?
海老原嗣生
雇用ジャーナリスト。1964年生まれ。リクルートグループで20年間以上、雇用の現場を見てきた経験から、雇用・労働の分野には驚くほど多くのウソが常識としてまかり通っていることを指摘し、本来扱うべき?本当の問題?とその解決策を提言し続けている「人事・雇用のカリスマ」。人事・経営専門誌「HRmics」編集長。代表作『雇用の常識「本当に見えるウソ」』(プレジデント社)。
50年後を予測して、これほど当たった本はないだろう。人口動態をもとに社会の変化を鋭くとらえている。ベビーブーマーたちが通りかかるとそこには、巨大な市場と文化が出来上がり、そしてその後に、絶望的な過剰な設備・雇用・負債が残される。それが連綿と続くのが日本の姿だ!というのがその趣旨。
世界は3回の産業革命を起こしてきた。一度目は2000年前に鉄器の発明で始まった農業革命。二度目は18世紀に蒸気機関と分業の発明で起きた工業革命。そして1970年からは情報革命=第三の波。PCの出現、ネット社会、携帯によるユビキタス……。ジョブスも孫正義も、この本の通り生きているだけ。
世の中は風聞がいつしか常識となり、実体と全く異なる神話が定着している。その最たるものが「雇用」だ。欧米でも50代の平均勤続は20年を超えている。40代以降の転職率は7・8%しかない。つまり、日本型雇用などというものは、幻想にすぎないことを、高名な学者がデータで丁寧に教えてくれる一冊。
この人のすごいところは、ポジショントークが全くなく、単に「正しいかどうか」のみを追求するところ。本書では脳の真実に迫り、超常現象さえも科学で俎上にあげた。ただ、彼さえも認めざるを得ない「幽体離脱」事例が一つでてくる。オカルト否定派にも関わらず、それを包み隠さず書く姿勢も立派。
1990年くらいまでのジャーナリスト志望者が必ず読んだ一冊。エキセントリックな表現で、社会の問題点を描写する様は、同じ立場にいると心地よく、少し疑問を持つと不愉快になる。その容赦しない姿勢が、ジャーナリストにとって勉強になった。晩年、噂真裁判で彼の本性を垣間見て、少し失望したが。
Copyright © Star Seas Company All Rights Reserved.