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HOME > 新人賞 > 新人賞投稿作品 > 韓国で不味いキムチチゲを食べると韓国社会がわかる

新人賞投稿作品

韓国で不味いキムチチゲを食べると韓国社会がわかる

月野熊雄
2013年06月30日 投稿

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ほかの国の社会の姿は、ニュースや旅番組だけからは見えてこない。在韓の日本人(♂)と韓国人(♀)の視点から見る韓国社会。

カテゴリ

紀行・旅行

内容紹介

テレビや書籍で紹介される韓国の姿は、かなり偏ったものである場合が多い。反日の国韓国、日本経済を脅かす韓国、韓流スターが活躍する韓国。それらの姿は、日本人の感情を煽りたてるように韓国の姿の一部を極大化したものだ。そのような姿とは別の、等身大の韓国がある。そうした等身大の韓国を日本人である筆者と韓国人である筆者の彼女との何気ない会話から明らかにする。

目次案・語りたい項目

プロローグ
第一章 食事から見えてくる韓国社会
 まずいキムチチゲと偉そうなおっさん
 薄いコーヒー·態度の悪いバイト·微妙なケーキ
 江南と江北 
第二章 コンテンツから見えてくる韓国社会
 日本文化開放前と後
 韓国のアイドル文化は嫌い、映画は面白い(独断と偏見)
 ポルノと規制
第三章 学校・教育から見えてくる韓国社会
 行く学校はくじ引きで決まる? 
 学生運動とか今どうなってんの?
 反日教育ってホントにやってんの?
第四章 家族関係から見えてくる韓国社会
 パパには敬語?
 親の前では、お酒を飲んだりタバコを吸ったりしないって本当?
 兄弟が困っていたら…
第五章 街角から見えてくる韓国社会
 選挙運動はダンスで?
 一人デモって何さ?
 教会で恋愛講座?
第六章 男女関係から見えてくる韓国社会
 男は女のバッグを持つべきか論争
 街中での口喧嘩は普通?
 韓国の男は男らしい?日本の男は女々しい?

書き出しの第1章

エピローグ

 テレビを付ける。NHKにチャンネルを回す。ニュースでは、新大久保の反韓デモについて何やらキャスターが話している。ニュースが終わると、バラエティ番組ではいわゆる韓流スターの誰かさんが出演していて、少しだけ片言の日本語で笑いをとっている。韓国は悪い意味でも良い意味でも本当に身近になったな、と感じる。
 僕は5·6年ほど前(私がまだ大学にいたころ)まで、ほとんど韓国の人とは接点がなかった。あの頃、正直韓国には、何の興味もなかった。知っていたことといえば、韓国が急速に発展していること、韓国ではときどき反日デモが行われていること、ぐらいだった。なんとなく頑張ってる国、そして、なんか激情的で変な国、それが韓国だった。
 

第一章 食事から見えてくる韓国社会
 まずいキムチチゲと偉そうなおっさん
 
 ソウルの夏は暑い。冬はあれだけ寒いのだから夏はもう少し涼しくてもよさそうなものだが、最近節電で冷房が弱くなっていることもあって余計に暑い。

私「あつぃ~。もう、近くでなんか食べようよ、キムさん(仮名)」
キムさん(仮名)「あ~、そういえば、近くに定食屋さんできてたじゃん。そこ行く?」

 現在、私は韓国で日本語教師をしている。アラサーのおっさんである。キムさんは、私の彼女でソウルの某大学院で勉強している大学院生だ。彼女は日本語関係の学科だから、日本語が非常に得意である。私たちはいつも日本語で話す。
 定食屋に着く。店内には客はあまりいない。エプロンをかけた中年男性が、テレビを見ている。私たちに気づくと、「何名様ですか?好きな席に座ってください」、と私たちを席に案内する。言葉自体は乱暴ではないが、言い方がどこかぶっきらぼうで偉そうだ。とはいえ、この暑さで別の店に行くのは億劫だ。何か注文をしよう。

私「じゃあ、僕はキムチチゲ」
キムさん(仮名)「じゃあ、私はビビンバ」

 しばらく待つと、注文した品が来る前に、キムチやらナムルやらが出てくる。バンチャンというやつだ。ちなみに、無料で、しかもおかわり自由である。
 キムチを口に運ぶ。あまり、美味しくない。いやな予感がする。キムチが美味しくない店は、料理もおいしくない場合が多い。
 しばらくすると、料理もやってきた。私はキムチチゲの味も試してみる。
 
キムさん(仮名)「どう?」
私「正直…おいしくない」
キムさん(仮名)「やっぱりね~。お店の人を見たときから、嫌な予感はしてたんだよね。まあ、だからハズレのほとんどないビビンバを頼んだんだけど」
私「韓国の料理人って、こんなんで商売するの?熱い職人魂とかないの?」
キムさん(仮名)「ああ、あのおっさんは多分料理人じゃないと思うよ。韓国は50代くらいになると会社を辞めるんだよね。それで、会社を辞めた後は、やることないし食べ物屋でも始めるかみたいな人がすごく多いの。まあ、そうやって作った店はそのうち潰れることがおおいけどね」
私「ええ?じゃあ、50代が定年なの?」
キムさん(仮名)「う~ん、定年っていうか。居づらくなる、みたいな?」

応募者紹介

月野熊雄さん

京都で大学時代を過ごした後、来韓。日本語教師として、働き始める。現在も、韓国の某所で韓国の高校生たちに日本語や日本の文化を教えている。

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